肩や腰、膝の痛みに処方される塗り薬がボルタレンゲルです。

「ボルタレン」と聞くと飲み薬をイメージされる方が多いのではないでしょうか。

そうです。

痛み止めのボルタレンの塗り薬バージョンがボルタレンゲルです。
ボルタレンゲルを使用中の方から、

「ジェネリック医薬品と違いはある?」
「どれくらいの量を使ったらいい?」
「授乳中だけど使っていい?」
「市販では売ってる?」

といった質問を薬局で受けることがあります。

ボルタレンゲルについて患者さんから聞かれる疑問の回答をまとめてみました。

有効成分

ボルタレンゲルには鎮痛成分のジクロフェナクナトリウムが1g中10mg入っています。

効能・効果

ボルタレンゲルの効能・効果です。

下記疾患並びに症状の鎮痛・消炎
変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、 筋肉痛(筋・筋膜性腰痛症等)、外傷後の腫脹・疼痛

 

ジェネリック医薬品との違い

ボルタレンゲルには薬価の安いジェネリック医薬品が販売されています。

    • ジクロフェナクNaゲル1%「SN」
    • ジクロフェナクNaゲル1%「ラクール」
    • ジクロフェナクNaゲル1%「日本臓器」
    • アデフロニックゲル1%

先発品のボルタレンゲルと比べて添加物に違いがありますが、効能・効果や有効成分は全く同じとなっています。

また先発品としてナボールゲル1%が存在します。

上記の薬はすべてボルタレンゲルと使い方や注意点は同じです。

使い方

ボルタレンゲルは1日数回患部に塗擦します。
1日数回ですので通常は1日3~4回くらいで処方されます。
痛いところとその周辺にうすく広げて擦り込むように塗ります。

量の目安
肩・ひじ・ひざ・・・2~3cm
腰・・・3~5cm

妊娠・授乳中の使用

製薬メーカーの説明書では妊婦さんには「治療上の有益性が上回る場合に投与」となっています。

妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。〔妊婦に対する安全性は確立してい ない。〕

引用元 ボルタレンゲル インタビューフォーム

ボルタレンゲルは塗り薬であることから全身性の副作用は低いですが、内服薬の「ボルタレン錠」が妊婦さんに使用できないことから念のため注意しなければいけません。

授乳中の場合は添付文書に注意書きはなく「授乳を中止することなく使用していい」と指導されるケースがあります。

市販薬は売っている?

ボルタレンゲルと同じ市販薬が販売されています。

  • ボルタレンACゲル
  • ボルタレンEXゲル(メントール配合)
  • フェイタスZゲル
  • ジクロテクトPROゲル
  • アンメルツNEOJ

これらは医療用のボルタレンゲルと同じ濃度となっています。

現役薬剤師Yu現役薬剤師Yu

以上、ボルタレンゲルについて薬局で患者さんから聞かれる質問をまとめました。 その他、ボルタレンゲルについて質問がある方は下記の質問コーナーよりご連絡いただけると幸いです。