口唇ヘルペス性器ヘルペスなどの単純疱疹や、帯状疱疹に処方される薬がカサールクリームです。

カサールクリームについて患者さんから聞かれる質問を中心にまとめてみました。

アラセナAクリームのジェネリック医薬品

カサールクリームはアラセナAクリームのジェネリック医薬品です。

添加物は異なりますが有効成分は同じでビダラビンが1g中30mg含まれており、効能・効果も同じとなっています。

ニキビに効果ある?

ニキビ(ざ瘡)はアクネ菌や表皮ブドウ球菌などの細菌が原因となっておこります。

カサールクリームはヘルペスウイルスを抑える作用はありますが細菌には効果がありません。

そのためニキビへの効果はありません。

口内炎には使用できる?

口内炎の中でもヘルペスウイルスが原因となるケースがあります。

2016年時点で口の中で適応をとっている抗ヘルペスウイルス薬の外用薬がないことから、基本的にはバルトレックスアストリックなどの抗ウイルス薬の飲み薬が処方されることがあります。

まれにですが、ヘルペス性の口内炎にビダラビンやアシクロビルなどの外用剤が処方されるケースを目にすることがあります。

口の中での安全性や有効性を示す製薬メーカーのデータはありませんが、ヘルペスウイルスが原因となる口内炎であるならばウイルスを抑える目的でカサールなどの抗ウイルス薬が投与されてもおかしくはないかと考えています。

しかし、自己判断で口の中へ使用するのは絶対に避けるようにしてください。

妊娠・授乳中の使用

妊婦さんの場合、「有益性が危険性を上回る場合のみOK」となっています。

妊娠中や妊娠の可能性がある場合は必ず主治医に伝えるようにしましょう。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、静脈投与による動物実験(ラット、ウサギ)で催奇形作用が報告されている〕

引用元 カサールクリーム 添付文書

また、授乳中については特に授乳を中止することなく使用可能です。

市販薬は売っている?

カサールクリームと同じ有効成分のビダラビンが同じ濃度入った市販薬がアラセナSクリームです。

市販薬の場合、「口唇ヘルペスの再発」のみ使用可能となっており、性器ヘルペスや初めての口唇ヘルペスには使用できません。