白ニキビ・黒ニキビ、そして赤ニキビに対して処方される塗り薬がディフェリンゲル(一般名:アダパレン)です。
ディフェリンゲルについて薬局で患者さんから聞かれる質問をまとめました。
ディフェリンゲルを使用する方の疑問の解消に少しでもお役に立てると幸いです。
効能・効果・薬理作用
ディフェリンゲルの効能・効果は
尋常性ざ瘡
となっています。
尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)とはいわゆるニキビのことです。
有効成分のアダパレンは表皮の角化細胞の分化を抑え、毛穴のつまりを改善し面ぽうの形成を抑えます。
面ぽうとは?
毛穴が塞がっているにも関わらず、皮脂が分泌され毛穴に皮脂と角質が混ざった状態になること。
ニキビの初期。
赤ニキビ・白ニキビ・黒ニキビにも効果あり
ディフェリンゲルは毛穴のつまりを取り除き、非炎症性皮疹(白ニキビ、黒ニキビ)炎症性皮疹(赤いニキビ)を減少させます。
使い方(塗り方)
ディフェリンゲルは1日1回、就寝前に洗顔後に使用します。
1.お風呂や洗面所で洗顔料をしっかり泡立てて顔全体を洗います。
2.洗顔料が残らないようにしっかり洗い流します。
3.タオルでこすらず上から軽く抑え拭き取ります。
4.ニキビ全体に指で広げて塗りましょう。
朝使用すると紫外線に当たってしまうことから夜寝る前に使用します。
化粧水・乳液の順番
洗顔後や入浴後に乾燥防止目的で化粧水や乳液を使用している方は、化粧水や乳液を肌に馴染ませたあとにディフェリンゲルを塗るようにしましょう。
ダラシンTゲル・アクアチムとの併用・順番
化膿したニキビがある場合、抗菌薬のダラシンTゲルやアクアチム軟膏・クリームと併用されることがあります。
もし同時に使用する場合は先にディフェリンゲルを塗ったあと、これらの抗菌薬を塗ることが推奨されています。
ディフェリンゲルはニキビ全体に塗り広げますが、抗菌薬は化膿のあるところに部分的に塗る薬です。
先に抗菌薬を塗ってしまうとディフェリンゲルによって広げられてしまうからです。
効果がでるまでの期間
ディフェリンゲルは1日1回塗布を12週間実施した臨床試験で,尋常性ざ瘡患者の総皮疹(非炎症性皮疹及び炎症性皮疹)数の減少率は63.2%と報告されています。
3ヶ月以内で効果を感じることができることがほとんどですが、3ヶ月以内で改善されない場合は使用を中止することとされています。
副作用は乾燥・ヒリヒリ・赤み・痒み
主な副作用として下記の症状があります。
- 乾燥
- ヒリヒリ感
- 落屑(皮膚の皮が剥がれる)
- 紅斑(赤くなる)
- 痒み
ほとんどは使用後2週間以内で現れ徐々にやわらいでいきます。
もし我慢できない場合や、長く続く場合は主治医に伝えるようにしてください。
妊娠・授乳中の使用
妊婦さんには「使用は避けること」となっています。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては使用しないこと。[妊娠中の使用に関する安全性は確立していない。動物実験において,経皮投与(ラット,ウサギ)で奇形の発生は認められず,過剰肋骨の発生頻度増加が報告されている。経口投与(ラット,ウサギ)で催奇形作用が報告されている。]
引用元 ディフェリンゲル インタビューフォーム
動物実験で内服で服用させた時に奇形が誘発されたことが報告されているからです。
また授乳中の場合は「授乳を中止すること」となっています。
子供への使用
ディフェリンゲルは「12歳未満の小児に対する安全性は確立されていない」とされています。
ディフェリンゲルについて薬局で患者さんから聞かれる質問をまとめました。
ディフェリンゲルを使用中は紫外線に長時間あたらないようにしてください。
ディフェリンゲルの疑問がありましたら下記の質問ボックスからお気軽にコメントくださいませ。