めまい、立ちくらみ、体がだるい、顔・唇の色が変わるなどの症状が現れるのが貧血です。

貧血にはいくつか種類があるのですが、最も割合が多いと言われているのが、鉄欠乏性貧血です。

鉄欠乏性貧血について、原因と治療方法、予防・対策についてまとめてみました。

鉄欠乏性貧血の原因

貧血には種類がいくつかあるのですが、最も割合が多いのが鉄欠乏性貧血です。

鉄欠乏性貧血の原因は赤血球を構成するヘモグロビンの主な原料となる「鉄」が少なくなるために起こります。

食生活の乱れ・偏りや無理なダイエットで鉄そのものの摂取が少なかったり、妊娠・授乳、分娩などで鉄の必要度が高くなることが原因で起こります。

貧血の7割を鉄欠乏性貧血が占めていると言われています。

鉄欠乏性貧血の症状

鉄欠乏性貧血の具体的な症状をあげてみたいと思います。

・体を動かした時に動悸・息切れがする
・疲れやすい
・頭が重い
・爪が割れやすい
・肌がカサカサする
・抜け毛が増える
・口の端や舌が荒れる

鉄欠乏性貧血の治療薬・特徴

鉄欠乏性貧血の治療は「鉄」を補うことになります。

代表的な薬として、フェロミア(成分名:クエン酸第一鉄ナトリウム)フェログラデュメット(成分名:乾燥硫化鉄)フェルム(成分名:フマル酸第一鉄)があります。

どれも副作用で「吐き気」が出る可能性が高いため、空腹時の服用は避けて、食後に多めの水で服用する必要があります。

また緑茶やコーヒーなど「タンニン酸」を多く含むものと一緒に摂ると、吸収が低下することがありますので、水かぬるま湯で服用するようにしましょう。

一般的に内服薬を開始して、2〜4か月でヘモグロビンの値が正常値に戻ると言われています。

鉄欠乏性貧血の予防

鉄欠乏性貧血を予防する方法について説明したいと思います。

1日に必要な鉄分量

1日に必要な鉄分量は成人男性で10mg、成人女性で12mg(妊娠中だと15〜20mg)と言われています。

非ヘム鉄・ヘム鉄の含む食事

食物に含まれる鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。

非ヘム鉄に比べて、ヘム鉄の方が吸収が5〜10倍よく、効率は良いとされています。

具体的には、豚レバー、あさり、牡蠣、煮干しなど肉・魚類に多く含まれるのがヘム鉄で、ひじきやほうれん草、大豆など緑黄色野菜や穀物・海藻に多く含まれるのが非ヘム鉄です。

睡眠をとり規則正しい生活を

睡眠はしっかりと取り、1日3回食事を規則正しく摂ることが鉄欠乏性貧血の予防にも繋がります。