生理不順や更年期障害などに処方される漢方薬がツムラ桂枝茯苓丸(25番)、読み方は「けいしぶくりょうがん」です。

ツムラ桂枝茯苓丸について特徴や薬局で患者さんから聞かれる質問をまとめました。

効能・効果・証

ツムラ桂枝茯苓丸(25番)の効能・効果は下記の通りです。

【効能・効果】
体格はしっかりしていて赤ら顔が多く、腹部は大体充実、下腹部に抵抗のあるものの次の諸症:

子宮並びにその付属器の炎症、子宮内膜炎、月経不順、月経困難、帯下、更年期障害(頭痛、めまい、のぼせ、肩こり等)、冷え症、腹膜炎、打撲症、痔疾患、睾丸炎

 

【使用目標:証】
体力中等度もしくはそれ以上の人で、のぼせて赤ら顔のことが多く、下腹部に抵抗・圧痛を訴える場合に用いる。お血に伴う諸症状に用いる。

1)頭痛、肩こり、めまい、のぼせ、足の冷えなどを伴う場合
2)無月経、過多月経、月経困難など月経異常のある婦人

引用元 ツムラ桂枝茯苓丸インタビューフォーム

 

有効成分

ツムラ桂枝茯苓丸は1日量7.5gの中に下記の割合の混合生薬が1.75g入っています。

有効成分構成
日局ケイヒ3.0g
日局シャクヤク3.0g
日局トウニン3.0g
日局ブクリョウ3.0g
日局ボタンピ3.0g

 

用法・用量(飲み方)

通常、成人は1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間にお水やぬるま湯で服用します。
食前とは食事の30分前、食間とは食事の2時間後をさします。

飲み忘れの防止のために「食後」で処方されるケースもあります。

飲み忘れた場合の対応

ツムラ桂枝茯苓丸を飲み忘れた場合、通常は「気づいた時に服用すること」となっています。

しかし次回服用まで2時間以内に気づいた場合はとばして、次回から正しい量で服用するようになっています。

主治医から特別指示がある場合はそちらに従うようにしましょう。

副作用

 頻度不明
過敏症発疹、発赤、 痒等
消化器食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等  

ツムラ桂枝茯苓丸(25番)にはケイヒが含まれているため「発疹」や「発赤」などの皮膚の過敏症状が報告されています。

服用して痒みや赤みがでてきた場合は原則として服用を中止しなければいけませんので、主治医に相談するようにしましょう。

妊娠・授乳中の服用

ツムラ桂枝茯苓丸(25番)は妊婦さんには「投与しないことが望ましい」とされています。
「トウニン」や「ボタンピ」が早産や流産の危険性を高める可能性があるためです。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。
(本剤に含まれるトウニン、ボタンピにより流早産の危険性がある)

引用元 ツムラ桂枝茯苓丸インタビューフォーム

授乳中については添付文書に注意書きがなく「授乳を中止することなく服用してもよい」と指導されるケースが多くあります。