ARB(エーアルビー)と呼ばれるタイプの降圧剤にオルメテック(一般名:オルメサルタン)という薬があります。

オルメテックについて薬局で患者さんから聞かれる質問についてまとめてみました。

オルメテック錠剤の販売中止理由

オルメテックは錠剤と口の中で溶けるOD錠が販売されています。なお、オルメテックの錠剤タイプは販売中止となりOD錠に一本化されるそうです。

販売中止の理由ですが、ジェネリック医薬品対策と考えられます。

薬価の安いジェネリック医薬品が2017年12月に発売予定となっています。ジェネリック医薬品が発売されると、先発品のオルメテック錠の売り上げが間違いなく低下しますので、少しでも「剤型」で差別化するためと考えられます。

グレープフルーツと併用して大丈夫?

血圧の薬の中でグレープフルーツとの飲み合わせが問題になるのがCa拮抗薬(かるしうむきっこうやく)に分類される降圧剤です。

オルメテックはARBという薬に分類され、グレープフルーツやグレープフルーツジュースとの飲み合わせは全く問題のない薬となっています。

一生飲み続けないといけない?

「血圧が正常になったから辞めてもいい?」
「一生飲み続けないといけないの?」

といった相談を患者さんから受けることがあります。

しかし自己判断での休薬は極めて危険です。

なぜならオルメテックには血圧を下げることだけが目的でないケースが多いからです。

例えばオルメテックには心筋梗塞や脳卒中を防いだり、また腎臓を保護する作用もあります。

そのため、血圧が正常に戻ったとしても継続で処方されるケースが多くあります。

また「一生飲み続けないといけないか?」という質問ですが、降圧剤自体を飲まなくていい状態まで改善した方も実際にはいらっしゃいますので、一概に「一生飲み続けないといけない薬」ではありません。

しかし、食事や運動などで圧倒的な努力をしない限りは、薬からの卒業は難しいと考えておいてください。

朝・夜どっち?飲み忘れた場合の対応

オルメテックは1日1回服用する薬です。

朝食後に処方されることが多いので、もし朝飲み忘れぶ気づいた場合は昼くらいまででしたら気づいた時に飲んでも問題ないと考えられます。食事に影響されない薬ですので食後でなくても効果に差はありません。

一度に2回分服用したり、服用する間隔が短すぎると、ふらつきなど副作用が増強しますので避けるようにしましょう。

飲み忘れ時の対応については事前に主治医やかかりつけの薬剤師から聞いておくようにしましょう。