ARB(えーあーるびー)と呼ばれる降圧剤にミカルディス(一般名:テルミサルタン)という薬があります。

ミカルディス(テルミサルタン)は循環器専門医の間ではメタボサルタンとも呼ばれ、脂肪燃焼を期待してメタボ気味の高血圧の方に処方される傾向があります。

ミカルディス錠について薬局で患者さんから聞かれる質問を中心にまとめてみました。

グレープフルーツの飲み合わせ

ミカルディスを服用中の患者さんから

「グレープフルーツは避けた方がいい?」

と聞かれることがあります。

降圧剤の中でもCa拮抗薬に分類されるものと、グレープフルーツやグレープフルーツジュースを併用した場合、Ca拮抗薬の代謝が遅れ、効き目や副作用が強くなります。

一方でミカルディスはグレープフルーツの影響を受けることはなく、併用しても問題ありません。

週刊現代で「飲んではいけない薬」は本当?

週刊現代の「飲んではいけない薬」としてミカルディスが取り上げられていました。

他にも「飲んではいけない薬」として多数掲載されていましたが、どれも多く処方される薬ばかりです。専門家からすれば「週刊誌を売るための策略」にしかみえません。

実際に薬局でも

「自分の飲んでる薬が週刊誌に載っていたけど大丈夫?」
「ミカルディスは飲み続けないといけない?」

と聞かれることが多くありました。

このように

「多くの人が飲む薬を取り上げる」=「週刊誌を読ませる」

といった目的なんだなぁと現場で再実感します。

ミカルディスは血圧を下げる目的だけでなく、脳卒中心筋梗塞を予防したり、腎臓を保護する目的で処方されることもあります。

つまり血圧が下がっても継続で処方されることが多く「飲まなければいけない薬剤」なのです。

食事の影響を受けるため食後・食前に統一

ミカルディスは食事によって吸収に変化がでてきます。

健康成人男子20例に、テルミサルタン40mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に比べ食後投与でtmaxが遅延(空腹時:1.8±0.9時間、食後:5.3±1.4時間)し、Cmaxが57%、AUCが32%低下した。

引用元 ミカルディス添付文書

tmaxとは?
薬を服用して血中濃度が最大になるまでの時間

Cmaxとは?
最大血中濃度

AUCとは?
縦軸を血中濃度、横軸を時間としたグラフの面積。薬のトータル的な効き目の指標。

ミカルディスは食後に服用することで空腹時に比べ、最大血中濃度に達する時間が3.5時間ほど遅れ、かつ最大血中濃度も約半分に落ちてしまいます。

食後、食前がいいのではなく、どちらかに統一して服用することを心がけなければいけません。

飲み忘れた場合の対応

一般的に飲み忘れた場合は気付いた時に服用して問題ないとされています。
しかし、食事によって影響を受けるため、普段食後に服用しているか、食前に服用しているかによって対応が変わってきます。

普段食後で服用している場合
空腹時に飲み忘れに気付いた場合、何か軽食を摂って服用してください。食後に気付いた場合はそのまま服用しましょう。

普段食前で服用している場合
空腹時に飲み忘れに気付いた場合、そのまま服用してください。食後に気付いた場合、しばらく経って(1〜2時間くらい)服用してください。

特別主治医から飲み忘れ時の指示がある場合はそちらに従うようにしましょう。