目の充血、腫れ、目やにがでる、痒くなるといった症状がでるのが結膜炎ものもらい麦粒腫)です。

これらの症状がでた時にどのような市販の目薬を使えばよいのでしょうか?またどのような症状の場合に、眼科への受診が必要となるのでしょうか?

選ぶ目薬を間違えると症状が悪化したり、他人に感染させる可能性もありますので注意が必要です。

最近はドラッグストアに薬剤師が常駐しなくなったことから、目薬を選ぶ際に悩まれることもあるのではないでしょうか。

そんな方に少しでもお役に立てるように、結膜炎・ものもらいの種類、それぞれの対処方法について解説したいと思います。

結膜炎の原因は細菌・ウイルス・アレルギー

結膜炎の種類は大きく下記の3つがあります。

・アレルギー性結膜炎
・細菌性結膜炎
・ウイルス性結膜炎

それぞれの症状について解説していきたいと思います。

アレルギー性結膜炎の原因と症状

アレルギー性結膜炎は花粉ハウスダストダニなどのアレルゲンが目の表面につくことで引き起こされます。

アレルギー性結膜炎の症状の特徴は下記の通りです。

・強い痒み
・眼の充血
・目やには少ない

細菌性結膜炎の原因と症状

細菌性の結膜炎は黄色ブドウ球菌や肺炎球菌、インフルエンザ菌などが原因となります。

細菌性結膜炎では、

・まぶたが腫れる
・眼の充血
・目やにが多くでる

といった特徴があります。

ウイルス性結膜炎の原因と症状

ウイルス性結膜炎はアデノウイルスやエンテロウイルス、ヘルペスウイルスなど「ウイルス」が原因となります。ヘルペス性結膜炎、はやり目、咽頭結膜炎などがあてはまります。

感染力が強く、症状としては

・まぶたの腫れ
・眼の充血
・サラッとした涙が多くでる

が特徴です。

ものもらい(麦粒腫)の原因と症状

ものもらいは、まぶたにあるマイボーム腺と呼ばれる汗や脂を出すところに、細菌が感染しておこります。もともと人間に存在する常在菌(黄色ブドウ球菌など)が原因菌となります。

具体的な症状は、

・まぶたの腫れ
・抑えると痛い

といった特徴があります。

結膜炎・ものもらいの市販の治療薬

結膜炎・ものもらいの種類別の対処方法、治療薬についてまとめてみました。

種類治療方法
アレルギー性
結膜炎
ザジテン点眼液(成分名:ケトチフェンフマル酸塩)
ロートアルガードプレテクト(成分名:トラニラスト)
ノアールPガード点眼液(成分名:ペミロラストカリウム)
アイフリーコーワAL(成分名:アシタザノラスト)
細菌性
結膜炎
サンテ抗菌新目薬(成分名:スルファメトキサゾール)
ロート抗菌目薬EX(成分名:スルファメトキサゾールナトリウム)
ウイルス性
結膜炎
病院に受診する(市販薬では効果がありません)
ものもらい
(麦粒腫)
サンテ抗菌新目薬(成分名:スルファメトキサゾール)
ロート抗菌目薬EX(成分名:スルファメトキサゾールナトリウム)

切開が必要の場合は眼科を受診すること

 

ウイルス性結膜炎は市販薬では治せない

結膜炎の場合、受診が必要なのがヘルペスやアデノ、エンテロウイルスが原因となる「ウイルス性の結膜炎」です。

症状の特徴として、さらっとした涙が多くでること、痒みはでないことがありますので、ウイルス性結膜炎が疑われる場合は、すぐに眼科を受診するようにしましょう。感染力も強いため早めの対処が必要です。

アレルギー性結膜炎では市販の抗アレルギー目薬で対応

目の充血や、痒みがあり、目やにが出ないアレルギー性結膜炎の場合は抗アレルギー薬の入った目薬で症状を抑えることができます。

細菌性結膜炎・ものもらいは市販のサルファ剤で対応

細菌が原因となる細菌性結膜炎やものもらいには、サルファ剤と呼ばれる抗菌薬が入った目薬を選ぶようにしてください。

確実に早く治したいなら眼科の受診をオススメ

もし、自分がどのタイプの結膜炎なのか、ものもらいなのか区別がつかない場合は眼科の受診をオススメします。

仮に細菌性結膜炎やものもらいであっても、医療用医薬品(医師に処方される薬)の抗生物質の方がより切れ味の鋭い目薬が多くあります。

もし眼科を受診する時間がないようでしたら、薬剤師がいるドラッグストアや薬局で相談するようにしましょう。