花粉、ハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎に処方されるステロイドの点鼻薬にリノコートパウダースプレー鼻用25μgがあります。

リノコートパウダースプレーにはステロイドのベクロメタゾンプロピオン酸エステルが入っています。

リノコートパウダースプレーについて薬局で患者さんから聞かれる質問を中心にまとめてみました。

用法・用量

リノコートパウダースプレーの用法・用量は下記のとおりです。

通常、各鼻腔内に1日2回(1回噴霧あたりベクロメタゾンプロピオン酸エステルとして25µg)、朝、夜 (起床時、就寝時)に噴霧吸入する。なお、症状により適宜増減する

 

使い方

リノコートパウダースプレーは他の点鼻薬に比べて少し複雑なので、順番に沿って噴霧する必要があります。

①鼻をティッシュでしっかりかむ
②ノズル(白色)の小窓が「噴霧」下小窓が「2」になっていることを確認
③ノズル(白色)を回転させ小窓を「充填」下小窓を「1」に合わす
④2〜3cmの高さから2〜3回トントンと平らな机などに軽く打ち付ける
⑤ノズル(白色)の小窓を「噴霧」下小窓を「2」に合わす
⑥鼻にいれて2〜3回容器を強く押し噴霧
⑦もう片方の鼻に使用(③〜⑥を繰り返す)

何日分使用できる?

1本で60回噴霧ができるため、1日2回両鼻腔に使用した場合は15日分使用可能です。

子供は何歳から使用可能?

小さい子供や赤ちゃんについては

低出生体重児、新生児、乳児又は5才以下の幼児に対しては、器具の操作あるいは吸入が困難なため、使用経験がない。

引用元 リノコート インタビューフォーム

となっています。

そのため子供には6歳以上から使用される傾向にあります。

妊娠・授乳中の使用

妊婦さんについては製薬メーカーの説明書によると「有益性が危険性を上回る場合にOK」となっています。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験で催奇形作用が報告されている。]

授乳中については添付文書に注意書きはなく「授乳を中止しなくても良い」と説明されるケースもあります。

市販薬

リノコートパウダースプレーの有効成分であるベクロメタゾンプロピオン酸エステルが入った市販薬は販売されていません。

ステロイドの入った市販薬自体が販売されていないことから、リノコートに近い効果の得られる市販薬は存在しません。