大腸を刺激して便を出す坐薬がテレミンソフト坐薬(一般名:ビサコジル)です。
テレミンソフト坐薬にはビサコジルが2mgと10mg含まれる2つの規格があり、2mgは乳幼児に、10mgは大人に使われます。
テレミンソフト坐薬の、便秘に効くメカニズム(作用機序)、使い方、特徴などまとめました。
テレミンソフト作用機序
テレミンソフト(ビサコジル)は結腸・直腸粘膜の副交感神経末端に作用して腸の運動(蠕動運動:ぜんどううんどう)を高めるとともに、腸粘膜を直接作用して便反射を刺激し、便を出す作用があります。
テレミンソフト坐薬使い方(子供・大人)
まず手を清潔に洗います。
肛門を傷つけたり、菌が入らないようにするためにも爪は切っておきましょう。
乳幼児に使う場合は、仰向けに寝かした状態で両足をあげ、尖った方から肛門に挿入します。
指の第一関節までが肛門に入るくらい奥まで挿入することを薬局では指導しています。
入りにくい場合は、手で先を温めるか、肛門にしばらく押し当てると先が溶けて入りやすくなります。
もしくは坐薬の先に少量の水をつけても挿入しやすくなります。
肛門に挿入したあとは1〜2分程度、手やティッシュなどを肛門に押し当て、坐薬が出てこないようにします。
大人に使う場合は、横向きに寝た状態で挿入しますが、入りにくい場合は、中腰の姿勢で坐薬を2/3くらいまで挿入した状態で立ち上がるとスッと中まで入ってきます。
自力で立ち上がれない方の場合は、横向きに寝た状態で坐薬を2/3くらいまで挿入し、足を伸ばすと坐薬が自然に中まで入っていきます。
緊張すると入りにくくなりますので、ゆっくりと呼吸をするように心がけるとよいでしょう。
坐薬を挿入した後に激しい運動をすると、坐薬が外に出ることがありますので、便が出るまでは激しい運動は控えた方がよいでしょう。
テレミンソフト効果発現時間
テレミンソフト坐薬を使用すると一般的には15〜60分以内に効果が現れるとされています。
早くても5分程度、遅くても2時間で効果が現れますので、5分〜2時間はトイレに行ける状態にしておくのがよいでしょう。
保管方法・冷蔵庫?室温?
テレミンソフト坐薬は室温保存(1〜30℃)になっています。
夏場など部屋の温度が上がる場合は冷蔵庫に保管するのがよいでしょう。
凍結しないように保管しましょう。
妊娠中(妊婦)の使用
妊娠中は「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合 にのみ投与」となっていますが、子宮収縮を誘発して、流早産の危険性があるため大量の使用は避けることとなっています。