大腸を刺激して便を出す便秘薬にアジャストAコーワ錠があります。

アジャストAコーワ錠について作用機序や特徴、薬局で質問を受ける内容をまとめました。

アジャストAコーワ錠に関わる疑問の解消に繋がると幸いです。

有効成分はセンナエキス

アジャストAコーワ錠は1錠中センナエキスが40.0mg含まれています。

作用機序(メカニズム)

アジャストAコーワは大腸を刺激することで便を出す作用があります。

主成分のセンノシドAは胃、小腸で吸収されずそのまま大腸に達します。
大腸の腸内菌によって活性物である「レインアントロン」に変身し、大腸にあるアウエルバッハ神経叢読み方:しんけいそう)を刺激することで蠕動運動(読み方:ぜんどううんどうを促進させ便を排出します。

また大腸内の水分量を増やす作用もあります。

用法・用量(飲み方)

アジャストAコーワ錠の用法・用量は下記の通りです。

センナエキスとして、通常成人1回80mg(2錠)を就寝前に経口投与する。
高度の便秘には、1回160~240mg(4~6錠)までを頓用として経口投与する。
連用する場合には、1回40~80mg(1~2錠)を毎食後経口投与する。

 

子供は何歳から?

子供には6歳以上から用法・用量が定められています。

小児(6~12歳)は、1回40mg(1錠)を就寝前経口投与する。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児に対する安全性は確立していない。

 

妊娠中・授乳中の服用

妊婦さんには原則として処方ができない「原則禁忌(げんそくきんき)」とされています。

原則禁忌とは投与しないことを原則とするが特に必要な場合のみ慎重に投与することとされています。

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
なお、投与した場合、子宮収縮を誘発して、流早産の危険性があるので、妊婦又は妊娠 している可能性のある婦人には大量に服用しないよう指導すること。

引用元 アジャストAコーワ添付文書

授乳中の場合「授乳を避けることが望ましい」とされています。

授乳中の婦人にセンノシド製剤を投与した場合、乳児に下痢がみられたとの報告があるので、授乳を避けさせることが望ましい。

引用元 アジャストAコーワ添付文書

 

尿(おしっこ)が赤色〜黄褐色に変色する?

アジャストAコーワ錠を服用すると尿が赤色〜黄褐色に変色することがあります。
薬の成分が酸性尿を黄褐色に、アルカリ性尿を赤色に変色させるためですが、体には害はありません。

長期に服用してクセにならない?

アジャストAコーワ錠は長期に服用し続けると耐性ができて「効きにくくなる」ことがあります。
そのため服用は最低限にとどめるようにしましょう。

連用による耐性の増大等のため効果が減弱し、薬剤に頼りがちになることがあるので長期連用を避けること。

引用元 アジャストAコーワ添付文書