慢性の腰痛 温感タイプのシップがMS温シップです。「タイホウ」と「タカミツ」から販売されていますが違いはなくどちらも同じ薬剤です。
MS温シップについて薬局で患者さんから聞かれる質問を中心にまとめてみました。
有効成分・規格
膏体 100g中に下記の成分が配合されています。
成分名 | 配合量 |
---|---|
サリチル酸メチル | 1.0g |
dl -カンフル | 0.5g |
トウガラシエキス | 0.165g |
MS温シップは1枚あたりに膏体が20g入ったタイプ(10cm×14cm)と、40g入った大きいタイプ(14cm×20cm)があります。
1袋に5枚入っていますので、普通サイズだと1袋で膏体100g、大きいサイズだと1袋で膏体200gになります。
温感の理由
MS温シップはトウガラシが入っているため、温かく感じます。
作用機序
MS温シップは3種類の有効成分が配合されています。それぞれの作用は下記のとおりです。
成分名 | 作用 |
---|---|
サリチル酸メチル | 鎮痛、消炎作用 |
dl -カンフル | 鎮痛、消炎、鎮痒作用 |
トウガラシエキス | 主成分のカプサイシンによる末梢循環機能の促進 |
効能・効果(急性より慢性に使用)
MS温シップの効能・効果は下記のとおりです。
捻挫、打撲、筋肉痛、関節痛、骨折痛
貼り方(用法・用量)
MS温シップは1日1回〜2回使用する湿布薬です。
使用前に汗や体の脂を拭いて貼りましょう。また入浴30分前には剥がすようにし、入浴直後の皮膚が温かい状態での使用は避けるようにしましょう。入浴後に貼る場合は、かぶれ防止のため少し皮膚が冷めてから使用しましょう。
効果を感じる時間・持続時間
MS温シップは貼った瞬間から温かさを感じることができます。鎮痛成分のサリチル酸は貼り付け後6時間で血中濃度が最大になり、12時間後には最大血中濃度から75%に減少します。半日〜1日効果を感じることができます。
妊娠・授乳中の使用
MS温シップは妊婦さんでも授乳中でも問題なく使用ができると考えられます。
MS温シップは先発品?ジェネリック?
MS温シップ「タカミツ」「タイホウ」ともにジェネリック医薬品扱いになります。
先発品は存在せず、
ハーネシップ
ラクール温シップ
がMS温シップと同じジェネリック医薬品として販売されています。
副作用
MS温シップの主な副作用は、発赤、発疹、腫脹等などが頻度不明の確率で報告されています。
トウガラシが入っているため、ヒリヒリ感や赤くなるといった副作用が起こることがあります。痒くなったりヒリヒリした場合はすぐに剥がすようにしましょう。
また汗をかくとかぶれやすくなりますので、汗をかいた場合は剥がすか貼り替えるようにしてください。