ステロイド薬を使用することで皮膚の細菌や真菌感染が誘発されたり、皮膚が萎縮したり、赤くなる(酒さ様皮膚炎)などの副作用を心配される方が多くいます。
赤ちゃんなどステロイドを避けたい場合に使用される薬がステロイドの入っていない非ステロイド外用剤です。
非ステロイド外用剤の中でも比較的よく使われるのがフエナゾール(成分名:ウフェナマート)です。
軟膏とクリームがあり、別のメーカーからはコンベック軟膏・コンベッククリームという名前で発売されています。
フエナゾールの効能・効果
フエナゾールが使われる疾患は下記のとおりです。
急性湿疹、慢性湿疹、脂漏性湿疹、貨幣状湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、おむつ皮膚炎、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎、帯状疱疹
ステロイドを含有しないため顔や赤ちゃんのおむつかぶれにもよく処方されます。
陰部のヘルペス・カンジダの使用
フエナゾールにはヘルペスウイルスやカンジダの原因菌を抑える働きはありません。痛みや炎症を抑える作用はありますので帯状疱疹には処方されますが性器や陰部のヘルペスやカンジダには効果はありません。
オムツによる陰部のかぶれや湿疹には効果はあります。
副作用
フエナゾールの副作用は下記の通りで極めて少ないです。
0.1~5%未満
発赤,そう痒,丘疹,接触皮膚炎
刺激感,灼熱感,皮膚乾燥0.1%未満
腫脹,潮紅
びらん
妊婦・授乳中の使用
妊娠中や授乳中の方には特に注意書きがないことから処方されることがあります。
また「授乳を避けることなく使用してOK」と説明されることも多いです。