胃痛や胸やけなど逆流性食道炎や胃炎に処方される胃薬がプロテカジン錠(成分名:ラフチジン)です。
プロテカジンは口腔崩壊錠といって口で溶かして服用するOD錠も販売されています。
プロテカジンのジェネリック医薬品
プロテカジンは薬価の安いジェネリック医薬品が販売されています。
ラフチジン錠10mg+メーカー名の名前で、日医工やファイザー、トーワ薬品、サワイ製薬などから販売されています。
先発品のプロテカジンと添加物が異なりますが、有効成分と効能・効果は全く同じとなっています。
効能・効果
プロテカジン(ラフチジン)の効能・効果は下記のとおりです。
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎
・下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
・麻酔前投薬
作用機序(メカニズム)
プロテカジン(ラフチジン)には主に下記の2つの働きがあります。
・胃酸分泌を抑える(H2ブロッカー)
・胃を保護する粘液を増加させる(カプサイシン感受性知覚神経)
胃酸は胃に存在するヒスタミン(H2)受容体と呼ばれる部分にヒスタミンがくっつくことで分泌されます。
プロテカジン(ラフチジン)はH2ブロッカーと呼ばれ、ヒスタミンがH2受容体に結合することを防ぐことで、胃酸の分泌を抑えます。
また胃粘膜にあるカプサイシン感受性知覚神経を介して胃を防御する胃粘液を増加させる働きもあるといわれています。
適応外処方でしびれに使われるケースもあり
僕が薬剤師として現場で働いている中で、プロテカジン(成分名:ラフチジン)を抗がん剤の副作用による末梢神経障害(しびれなど)の改善目的で処方されるケースを目にしたことがあります。
プロテカジンにはカプサイシン感受性知覚神経に作用することから知覚神経を賦活化させると考えられています。
末梢神経障害への使用はあくまで保険適応外になります。
市販薬では売っている?
2017年時点でプロテカジンの有効成分である「ラフチジン」が入った市販薬(OTC)は販売されておりません。
同じH2ブロッカーだと、ガスター10がラフチジンと同じように胃酸を抑える作用があります。
妊娠・授乳中の服用
妊婦さんにはプロテカジン(ラフチジン)は「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与」となっています。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
引用元 プロテカジンインタビューフォーム
授乳中については製薬メーカーの説明書によると「プロテカジンを服用中は授乳を中止すること」となっています。
投薬中は授乳させないよう注意すること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]
引用元 プロテカジンインタビューフォーム