腸内細菌の乱れによる下痢や便秘などに処方される整腸剤がラックビー微粒Nです。
Nの意味は、「ノーマル」という意味があり、抗生剤と併用するために処方される「ラックビーR」と区別する目的があります。
有効成分
ラックビー微粒N1g中にはビフィズス菌が10mg入っています。
作用機序(メカニズム)
人の腸内は様々な腸内細菌が共存しバランスを保たれた生態系として成り立っています。
この生態系のことを腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)と呼ばれます。
腸内細菌叢のバランスが崩れると下痢や便秘といった症状が現れます。
ラックビー微粒Nに含まれるビフィズス菌は主に小腸下部~大腸で増殖し、腸内細菌叢のバランスを整えます。
ビフィズス菌は腸内で乳酸と酢酸を発生させ、腸内のPHを低下させることで有害菌の発育を抑えます。
味
ラックビー微粒Nは乳糖とトウモロコシデンプンの添加物のため、わずかに甘い味がします。
クセや苦みがないため飲ませやすいのが特徴です。
赤ちゃんへの飲ませ方
甘い味がついていますので、水かぬるま湯(人肌程度まで)に混ぜてスポイトで舌と内ほほの間に入れてあげるか、またオレンジジュースやリンゴジュース、アイスクリームやお薬飲めたねゼリーなど何でも相性がいいので、混ぜて飲ませても問題ないでしょう。
添加物のトウモロコシデンプンは水に溶けにくいため、溶かすというよりかは、かき混ぜて飲ませるという飲み方となります。
ちなみに、主成分のビフィズス菌は水には溶けません。
長時間溶かした状態にしたり、熱を与えるとビフィズス菌の数が減少しますので注意してください。
妊娠・授乳中の使用
大人にもラックビー微粒Nが処方されることがありますが、妊婦さんや授乳中でも問題なく服用が可能と考えられます。
牛乳アレルギーには禁忌?
以前、ラックビーは牛乳由来の成分が入っていたため、牛乳アレルギーのある方には処方ができませんでした。
しかし、現在は牛乳アレルギーの方でも問題なく服用ができます。
抗生物質(抗生剤)の併用は可能?
抗生物質(抗生剤)を服用すると、腸内細菌のバランスが崩れて下痢の副作用がでることがあります。
抗生剤による下痢を防止する目的で整腸剤がセットで処方されることがありますが、ラックビー微粒Nは抗生剤によって働きが抑えられてしまうため効果がほとんど期待できません。
抗生剤が処方された場合は、抗生剤耐性のラックビーRが処方されます。