「ポビドンヨードガーグル」妊娠・授乳中の使用・市販薬は病院処方と違いある？

風邪でのどが痛い時や、歯を抜いた時の感染予防に処方されるうがい薬がポビドンヨードガーグルです。

「妊娠中だけど大丈夫？」
「授乳は中止しないといけない？」
「市販薬は病院で処方されるのと同じ？」

薬局で患者さんから質問を受ける内容について回答をまとめました。

イソジン・ネグミンガーグルは名称変更に

ポビドンヨードの入ったうがい薬「イソジンガーグル」は皆さんお馴染なのではないでしょうか。

長年使用されてきたイソジンガーグルは名称変更となり、ポビドンヨードガーグル液「明治」となりました。

また同じポビドンヨードの入ったうがい薬「ネグミンガーグル」も同様にポビドンヨードガーグル「マイラン」に変更になりました。

ポピドンヨードが1ml中70mg入ったうがい薬の一覧です。
どれもジェネリック医薬品扱いになり薬価は同じです。

ポビドンヨードガーグルの効能・効果です。

咽頭炎、扁桃炎、口内炎、抜歯創を含む口腔創傷の感染予防、口腔内の消毒

ポビドンヨードはウイルスや真菌（カビ）、グラム陽性菌、グラム陰性菌に幅広く殺菌作用を示します。

ポビドンヨードはヨウ素を遊離し、遊離ヨウ素（I2）が水を酸化して H2OI+となり、H2OI+が細菌やウイルスの膜タンパクと反応し、ウイルスや細菌を死滅させます。

ポビドンヨードは、
インフルエンザウイルス、鳥インフルエンザウイルス、HIV（エイズウイルス）、単純ヘルペスウイルスなど幅広いウイルスに対して効果を示します。

インフルエンザの感染予防にも効果的と考えられます。

ポビドンヨードガーグルは15～30倍（2～4mLを約60mLの水）に希釈して使用します。
容器にメモリがついていますので1メモリが2ml、2メモリが4mlとなります。

1日数回で処方されることが多いですので、だいたい3〜4回を目安に使用してください。

のどの痛みの場合は、
天井が見えるように上を向いて数回に分けてガラガラと繰り返し吐き出します。

口の中の炎症の場合は、
頰を左右交互にふくらませて移動させ繰り返して吐き出します。

毎日飲み込み続けると甲状腺機能に影響がでてきますので、うがいをした後は必ず吐き出すようにしてください。

妊婦さんや授乳中については添付文書に注意書きがないことから処方されるケースがあります。

衣類についた場合は、基本的に水で簡単に落とす事ができます。
汚れが落ちない場合は、、チオ硫酸ナトリウム溶液で脱色ができます。

市販薬にもポビドンヨードが入ったうがい薬が販売されています。
市販薬にも1ml中にポビドンヨードが70mg入っていますので、病院で処方されるものと同じになります。