足や股の白癬に処方される抗真菌薬がゼフナートクリームまたはゼフナート外用液です。

ゼフナートの特長や薬局で患者さんから聞かれる質問をまとめました。

有効成分

ゼフナートには有効成分のリラナフタートが1g(ml)中に20mg含有されています。

効能・効果(カンジダ・癜風・インキンタムシには効果ある?)

ゼフナートの効能・効果は下記のとおりです。

  • 足白癬
  • 体部白癬
  • 股部白癬(インキンタムシ)

このように「白癬菌」のみの適応となっています。

カンジダ症や癜風(でんぷう)には効能・効果はありません。

作用機序(メカニズム)

ゼフナート(リラナフタート)は真菌の細胞膜の合成を阻害することで真菌を殺す働きがあります。

ここからは少し専門的なお話になります。

真菌の細胞膜にはエルゴステロールと呼ばれる主要な構成成分があります。

エルゴステロールはアセチルCoAよりいくつかの段階を経て生合成されるのですが、ゼフナートは合成過程のスクワレンからスクワレンエポキシドに変換される点を阻害することでエルゴステロールの合成を阻害します。

なお、エルゴステロールは真菌の細胞膜に特有の成分のため、ヒトの細胞を傷つけないのが特長です。

塗り方・塗り忘れた場合は?

1日1回塗布します。

入浴後に塗るのが最も効果的です。

正常な皮膚には作用しませんので、患部よりやや広めに塗るのがよいでしょう。

塗り忘れた場合は気付いた時に1回分を塗るようにしましょう。

妊娠・授乳中の服用

妊婦さんには「治療上の有益性が危険性を上回る場合にOK」となっています。

妊婦又は妊娠している可能性がある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
引用元 ゼフナート添付文書

また授乳中については添付文書に注意書きもなく「授乳を中止することなく使用していい」と指導されるケースがあります。

市販薬はある?

ゼフナートの有効成分である「リラナフタート」が入った市販薬は販売されていません。