花粉症などアレルギー性鼻炎に処方されるステロイドの点鼻薬がナゾネックス点鼻液です。
以前よく使用されていた赤色の容器のアルデシンAQネーザルが発売中止となり、同じメーカーのMSDから販売されるナゾネックス点鼻液が代わりに使用されています。
ナゾネックス点鼻液には56噴霧用と112噴霧用の2種類あります。
ナゾネックス点鼻液について薬局で患者さんから聞かれる質問をまとめました。
ナゾネックスはステロイド?
ナゾネックスの有効成分であるモメタゾンフランカルボン酸エステル水和物はステロイドであり、このステロイドがアレルギーによる鼻腔内の炎症を抑えます。
使い方・使用方法
ナゾネックス点鼻液は使い方を間違うと、吸収が低下し、効き目も悪くなりますので、正しい使い方について説明したいと思います。
使用前に鼻をかむ
使用前にしっかりと鼻をかんでください。
鼻水が鼻腔内に残っていると吸収が大きく低下してしまうので、必ず鼻をかんでください。
初回に空噴霧をする
ナゾネックスを処方されたら初回のみ10回空噴霧してください。
よく振って使用
使用する前は上下によく振って使用しましょう。
1回2噴霧の場合は交互に使用
12歳以上の場合、1日1回2噴霧になるのですが、連続で一つの鼻の穴に点鼻をするのでなく、交互に点鼻した方が吸収はよくなります。
点鼻後は上を向く
点鼻が終わったら、上を向いて薬が鼻腔内にいきわたるようにしましょう。
いつ使用すればいい?タイミング
ナゾネックスは1日1回で24時間効果があります。
朝でも昼でも夜でもどちらでも大丈夫なので落ちついて使用できる時間帯を選んで点鼻することをオススメします。
時間帯が決まれば、24時間置きを目安に使用しましょう。
ナゾネックスの効果
季節性アレルギー性鼻炎では使用して15日目以降は中等度改善以上の効果が90%以上で認められ、通年性アレルギー性鼻炎の各症状では70%以上の高い改善効果があるとされています。
妊婦への使用
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与することとなっています。
経皮又は経口投与による動物実験(ラット、ウサギ)で催奇形性作用が報告されているそうです。
授乳中の使用
授乳中の注意書きは添付文書(説明書)にはないことから「授乳を中止しなくてもよい」と指導されるケースもあります。
副作用
ナゾネックス点鼻液の副作用は下記の通りです。
大人の副作用は鼻症状(刺激感、そう痒感、乾燥感、疼痛、発赤等)2.3%、咽喉頭症状(刺激感、疼痛、不快感、 乾燥等)1.6%
子供の場合は鼻症状(不快感、刺激感、乾燥感)1.7%、鼻出血 1.0%となっています。
開封後の期限
一般的に外用の点鼻薬は衛生面から開封後1ヶ月を目安に使い切るようになっています。
中には2ヶ月でも問題ないとなっている点鼻薬もありますが、たとえ使用期限内であっても開封後1ヶ月経過した場合は廃棄することをオススメします。
市販薬はある?
ナゾネックスの有効成分である「モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物」が入った市販薬は販売されていません。