2型糖尿病で処方される薬にメトグルコ錠(成分名:メトホルミン)があります。
メトグルコ錠が処方される患者さんがヨード造影剤を使って検査をする際に、メトグルコ錠を中止する必要があります。
ヨード造影剤投与時に、メトグルコを中止する理由と具体的な中止期間をまとめてみました。
ヨード造影剤と併用を避ける理由
ヨード造影剤により一時的に腎機能が低下することが報告されています。
腎機能が低下した状態でメトグルコを服用すると、メトグルコの排泄が遅れ、乳酸アシドーシスが起こりやすくなるからです。
乳酸アシドーシスとは?
血液中に乳酸がたまり、血液が酸性に傾く状態のこと。
主な症状として、嘔吐、悪心、下痢などの胃腸症状、筋肉の痙攣、筋肉痛、脱力感があります。
ヨード造影剤併用時に休薬する期間・間隔
明確に何時間前からメトグルコを休薬しなければいけないといった目安は定められていません。
しかし、製薬メーカーによるとヨード造影剤を投与する前後2日間はメトグルコの休薬が望ましいとされています。
メトグルコは比較的早く排泄されるため24時間で約90%が体の外に排泄されますが、全てを排泄するには48時間はかかります。
そのため造影剤を投与する前後2日間のメトグルコ中止が望ましいとされています。
メトグルコのジェネリック医薬品もヨード造影剤を避ける
メトグルコだけでなくジェネリック医薬品も同様にヨード造影剤を使用する場合は休薬する必要があります。
・メトホルミン塩酸塩錠MT「DSEP」
・メトホルミン塩酸塩錠MT「JG」
・メトホルミン塩酸塩錠MT「TCK」
・メトホルミン塩酸塩錠MT「TE」
・メトホルミン塩酸塩錠MT「トーワ」
・メトホルミン塩酸塩錠MT「ニプロ」
・メトホルミン塩酸塩錠MT「三和」
・メトホルミン塩酸塩錠MT「日医工」