前立腺の炎症や、「初期」の前立腺肥大による排尿困難や頻尿などに処方される薬がセルニルトン錠です。
セルニルトンは植物由来の薬のため、副作用も少ないですが効果もマイルドな薬剤です。
セルニルトン錠について特徴や薬局で患者さんから聞かれる内容をまとめました。
有効成分
セルニルトンは南スウェーデンのスカニヤ地方北西部に産する8種の植物(チモシイ、トウモロコシ、ライムギ、ベーゼル、ネコヤナギ、ハコヤナギ、フランスギク、マツ)の混合花粉を主成分とします。
これらの混合花粉を微生物で消化した後、水で抽出して得た粉末エキス(セルニチンT- 60)60mgと、有機触媒で抽出した軟エキス(セルニチンGBX)3mgがセルニルトン1錠中に含まれています。
効能・効果
セルニルトン錠の効能・効果は下記のとおりです。
- 慢性前立腺炎
- 初期前立腺肥大症による次の諸症状
排尿困難、頻尿、残尿及び残尿感、排尿痛、尿線細小、会陰部不快感
作用機序(メカニズム)
セルニルトンには下記の3つの作用があります。
- 抗炎症作用
- 排尿促進作用
- 抗前立腺肥大作用
動物実験で前立腺の炎症を抑える作用、膀胱筋を収縮させ尿道を広げることで排尿を促進させる作用が報告されています。
また前立腺を肥大させるテストステロン(男性ホルモン)をラットに投与した時に前立腺の肥大を抑制したことが報告されています。
アルコール(お酒)は飲んでいい?
「セルニルトン服用中にお酒は飲んでいい?」
患者さんから聞かれることがありますがセルニルトンとアルコールの飲み合わせは問題ありません。
しかしアルコールは前立腺肥大を悪化させることもありますので飲み過ぎには注意しなければいけません。
アルコールの摂取は必要最低限に抑えることをオススメします。
ジェネリック医薬品はある?
セルニルトンにはジェネリック医薬品はありません。