便秘の際に処方されるのがセチロ配合錠です。
セチロ配合錠について作用機序や特徴をまとめました。
有効成分
セチロ配合錠1錠中に含まれる有効成分と含有量は下記の通りです。
有効成分 | 含量 |
---|---|
オウレン末 | 51mg |
センナ末 | 36mg |
ダイオウ末 | 69mg |
硫酸マグネシウム水和物 | 42mg |
酸化マグネシウム | 69mg |
作用機序(メカニズム)
セチロ配合錠がどのように便秘を改善するのか、
作用機序について成分ごとに解説していきます。
有効成分 | 作用機序 |
---|---|
オウレン末 | 止瀉作用,鎮痙作用,抗菌作用 |
センナ末 | 大腸粘膜のアウエルバッハ神経叢を刺激し大腸の蠕動運動を亢進 |
ダイオウ末 | |
硫酸マグネシウム水和物 | 腸内水分量を増加させ、便の膨張化・軟化により蠕動運動を亢進 |
酸化マグネシウム |
オウレンの作用機序
オウレンには下記の3つの作用があります。
- 抗菌作用
- 鎮痙作用
- 止瀉作用
腸内の有害菌を抑える抗菌作用や、鎮痙作用によって腹痛を抑えたり、また下痢を止める作用があります。
センナ・ダイオウ作用機序
含有物のセンノシドが小腸の腸内細菌で活性体になり、大腸粘膜のアウエルバッハ神経叢(しんけいそう)という部分を刺激し,大腸の蠕動運動を亢進させることで便を出します。
硫酸マグネシウム・酸化マグネシウム作用機序
浸透圧の差を利用して、腸管内に水分を貯めることで腸の壁を刺激して蠕動運動を亢進させ便を出したり、便を柔らかくする作用があります。
用法・用量
セチロ配合錠の用法・用量は下記の通りです。
通常,成人には1回3錠1日3回食後経口投与する。
頑固な場合の頓用には1回4~5錠を経口投与する。
なお,年齢・症状により適宜増減する。
服用の際は多めに水を摂取することが推奨されています。
副作用は腹痛
セチロ配合錠の副作用は「腹痛」が頻度不明で報告されています。
センナやダイオウが大腸を刺激することが原因と考えられます。
おしっこが黄褐色〜赤色に変色する?
セチロ配合錠を服用すると尿が黄褐色〜赤色に変色することがあります。
ダイオウやセンナに含まれるアンドラキノン誘導体が変色の原因ですので尿が変色しても問題はありません。
大量の牛乳・カルシウムとの併用注意
セチロ配合錠を服用中はカルシウムの大量摂取を避けなければいけません。
セチロ配合錠に含まれる酸化マグネシウムはカルシウムの排泄を抑えることから、大量のカルシウムを摂った場合に高カルシウム血症となる可能性があるためです。
そのためセチロ配合錠を服用中は大量の牛乳は避けるようにしましょう。