花粉症などアレルギー性鼻炎に処方されるのがアラミスト点鼻液(成分名:フルチカゾンフランカルボン酸エステル)です。

アラミスト

出典 グラクソスミスクライン

 

アレルギー性鼻炎の点鼻薬の中では比較的新しい薬ですが、臨床現場ではよく使用されています。

このアラミスト点鼻液ですが、使い方を間違えると効き目が悪くなることがありますので正しい使用方法について説明したいと思います。

アラミストはステロイド?

アラミストの有効成分はフルチカゾンフランカルボン酸エステルというステロイドになります。

炎症を抑える働きのあるステロイドを点鼻することで、アレルギーによる炎症を抑えたり、炎症が起こるのを防ぐ効果があります。

子供(小児)に使用できる?

大人には、通常1日1回各鼻腔に2噴霧しますが小児の場合は各鼻腔に1噴霧を1日1回点鼻します

しかし、低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児に対する安全性は確立していない(国内における使用経験がない)となっています。

使い方(使用方法)

アラミスト点鼻液の正しい使い方について説明します。

初回のみ空噴霧をする

アラミストを処方してもらったら、最初だけ6回空噴霧して液が出るのを確かめてください。

必ず鼻をかんで使用

点鼻前に必ず鼻をかんで使用しましょう。
鼻水が鼻腔内に残っていると吸収が低下しますので、効き目も悪くなってしまいます。

よく振って使用

使用前に容器を上下によく振ってください。

1回2噴霧の場合は交互に使用

大人の場合、1日1回各鼻腔に2噴霧となっています。
一つの鼻の穴に2回連続で噴霧するより、交互に噴霧した方が吸収はよくなります。

点鼻の後

点鼻が終わった後はしばらく上を向いて、薬が鼻の奥までいきわたるようにしましょう。

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いつ点鼻すればいい?タイミング

1日1回となっており、時間が指定されていませんので、朝でも夜でもいつ点鼻しても効果に変わりありません。
1回使用すると24時間効果がありますので、時間を決めて1日置きに使用するのをオススメします。

何日分あるの?

56回噴霧できます。
1日1回両方の鼻に2噴霧で使用しますので合計14日分(2週間分)となっています。

開封後の使用期限

一度開封した場合は使用期限内であっても2ヶ月以内となります。
開封し2ヶ月が過ぎた場合は廃棄するようにしましょう。

アラミストは市販である?

アラミスト点鼻薬に市販薬にはありません。
病院で処方してもらう医療用医薬品になります。

妊婦・妊娠中にアラミストは使用できる?

アラミストは鼻の局所に効くステロイド剤で、仮に飲み込んで消化管で吸収されても肝臓で速やかに代謝されるため、胎盤や胎児への移行は少ないと考えられています。

しかし、妊婦さんへの投与については十分な使用データがなく、安全性は確立されていないため治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみOKとなっています。

授乳中にアラミストは使用できる?

授乳中のアラミストの使用について特に説明書(添付文書)に注意書きがないことから「授乳を中止しなくてもOK」と指導されるケースがあります。