花粉やハウスダストなどが原因となるアレルギー性鼻炎薬にリボスチン点鼻薬(成分名:レボカバスチン塩酸塩)があります。

リボスチン点鼻液について薬局で患者さんに聞かれる質問を中心にまとめてみました。

作用機序(メカニズム)

アレルギー症状は、体内に侵入した花粉やハウスダストなどの異物に対する免疫反応が過剰になることでおこります。

異物を攻撃するために、体内からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されます。ヒスタミンがヒスタミン受容体にくっつくと鼻水や鼻づまりがおこるのですが、リボスチンはヒスタミンがヒスタミン受容体に結合するのを防ぐ作用があります。

そのため、鼻水や鼻づまりを軽減することができるのです。

使用方法・回数

リボスチン点鼻液の使い方を説明します。

※初めて開封するときのみ4回空噴霧をします

①しっかりとティッシュで鼻をかむ
②薬が懸濁しているため容器を縦に振る
③頭を少しさげて鼻に容器をいれる
④鼻で息を吸いながら噴霧
⑤もう片方の鼻にも同じように使用
⑥1回2噴霧になっている場合は③~⑤を繰り返す
(同時に2噴霧より1噴霧ずつの方がよい)
⑦数秒上を向いて薬が鼻の奥全体にいきわたるようにします

基本的な用法・用量は下記の通りです。

1日4回(朝、昼、夕方及び就寝前)1回各鼻腔に2噴霧(レボカバスチンとして0.05mg)ずつ噴霧吸入する。

妊娠・授乳中の使用

妊婦さんの場合は「治療上の有益性が危険性を上回る場合に使用OK」となっています。

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦 人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

引用元 リボスチン点鼻液インタビューフォーム

また授乳中については「授乳を中止すること」となっています。

ヒト母乳中へ移行することが報告されているので、授乳中の婦人への投与は避け、やむを得ず投与する場合は、授乳を中止させること。

引用元 リボスチン点鼻液インタビューフォーム

 

副作用で眠気はでる?

リボスチン点鼻液は鼻の中の局所で作用する薬剤ですが、わずかに体に吸収されます。

そのため、眠気の副作用は低い確率ですが報告されています。

総症例463例中20例(4.3%)に副作用が認められた。その主なものは眠気9件(1.9%)頭痛3件(0.6%)、鼻内刺激感3件(0.6%)等であった。

ジェネリック医薬品

リボスチン点鼻液のジェネリック医薬品は販売されていません。

市販薬

リボスチン点鼻液の市販薬は販売されていません。

ステロイドは入っている?

「リボスチンはステロイドですか?」

患者さんから時々質問を受けることがありますが、リボスチン点鼻液はステロイドではありません。