陰部の痒みや湿疹、しもやけで処方される痒み止めがオイラックスクリーム(成分名:クロタミトン)です。
オイラックスクリームの成分
オイラックスクリーム1g中にクロタミトンという痒みを抑える成分が100mg含有されています。
オイラックスクリームの効能・効果
オイラックスクリームの効能・効果は下記の通りです。
湿疹、尋麻疹、神経皮膚炎、皮膚そう痒症、小児ストロフルス
目や口の周りに塗っていい?
よく薬局で聞かれる質問なのですが、有効成分のクロタミトンは刺激作用があるため、眼、口の近くや粘膜、傷口には使用しないようにしましょう。
オイラックスクリームはステロイド?
オイラックスクリームはステロイドではありません。
オイラックスクリームにステロイドのヒドロコルチゾンを加えたオイラックスHクリームという薬があります。
オイラックスHクリームの成分
オイラックスHクリーム1g中に痒み止めのクロタミトンが100mg、ステロイドのヒドロコルチゾンが2.5mg含有されています。
オイラックスHクリームの効能・効果
オイラックスHクリームの効能・効果は下記の通りになっています。
湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎を含む)、皮膚そう痒症、小児ストロフルス、虫さされ、乾癬
陰部カンジダやインキンタムシに使える?
オイラックスHクリームにはステロイドが入っていて、免疫を抑える作用があります。
そのためカンジダやいんきんたむしのような真菌の感染を悪化させることがありますのでオイラックスHクリームの使用は絶対に避けてください。
オムツかぶれや湿疹などであれば陰部にオイラックスHが使用できます。
ステロイドの強さは?
オイラックスクリームHに含有するステロイド「ヒドロコルチゾン」はマイルドというランクに位置づけられ、赤ちゃんの顔にも使えるような優しい強さになっています。
オイラックスの妊娠中・授乳中の使用
オイラックスクリーム、オイラックスHクリームのどちらも妊婦へ大量の使用は避けるようになっています。
下記にメーカーの添付文書(説明書)に記載されている妊婦への投与について抜粋します。
妊娠又は妊娠している可能性のある婦人に対しては大量又は長期にわたる広範囲の使用は避けること
引用元 オイラックスインタビューフォーム
また授乳中の注意書きはないことから授乳を中止することなく使用が可能と考えられます。
オイラックスの副作用
製薬メーカーの資料によるとオイラックスクリームとオイラックスHクリームの副作用は下記の通りです。
()は発現率
オイラックスクリームの副作用
熱感・灼熱感(1.7%)、刺激症状(ピリピリ感、ひりひり感 等)(3.2%)、発赤(0.2%)、発赤増強・紅斑増悪(0.7%)、分泌物増加(0.3%)、浸潤傾向(0.2%)
オイラックスHの副作用
皮膚刺激症状(1.5%)、熱感(1.1%)、せつ発生(0.5%)の他、ピリピリ感、牽引痛、疼痛感、しびれ感、患部湿潤等