中耳炎や溶連菌に処方される抗生物質がクラバモックス小児用配合ドライシロップ(成分名:クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物)です。

以前はボトルで処方されることが多かったのですが、分包品が発売されたことにより最近は分包品で処方されることが増えてきました。

クラバモックスはなぜ食前に飲むの?
クラバモックスを食後に飲んだらダメ?
どんな味がする?
飲ませ方は?

といった質問を薬局でよく受けることがあります。

患者さんから聞かれる質問を中心にクラバモックスについてまとめてみました。

クラバモックスの味

クラバモックスは水に溶かすといちごミルクの味がするので比較的飲みやすい薬になっています。

クラバモックスの飲ませ方

クラバモックスは分包品で処方されるケースと、水で溶かし懸濁液としてボトルで処方されるケースがあります。

それぞれの飲ませ方について説明します。

分包品の飲ませ方

クラバモックス

クラバモックス 

出典 グラクソスミスクライン

①分包品をトントンと机などにあて、粉を下に落とします。

②袋をあけてコップの中に全ての薬を入れてください。

③飲める程度の水を入れ溶かして飲ませてください。
とても細かい粉で、勢いよく水を入れると粉が飛び散りますので注意しましょう。

ボトルの飲ませ方

十分に振り混ぜ、指示されたメモリ分をスポイドやスプーンで飲ませてあげてください

懸濁液は冷蔵庫(約4℃)に保存し、10日以内に使用することとなっています。

服用間隔

クラバモックスは12時間置きに飲むお薬です。

そのため朝、夕の食直前に処方されることが多いです。

飲み忘れた場合や食事の間隔が短い場合でも、だいたい12時間前後の間隔であれば問題ないと考えます。

食直前ですので食事の5分前くらいに服用しましょう。

クラバモックスと混ぜるといいもの・まずくなるもの

オレンジジュースチョコアイスと混ぜると相性がよく飲むことができます。
りんごジュースに混ぜると苦味がでますので注意しましょう。

クラバモックスを食直前に飲む理由

クラバモックスの有効成分であるクラブラン酸カリウムが食後に服用することで吸収が低下してしまいます。
そのため、食事の直前(5分前)に服用するようになっています。

食事が摂れない場合は?

食前になっていますが、食事が摂れなくても服用させて問題ないと考えられます。

クラバモックスで下痢が続く場合

クラバモックスでは非常に高い確率で下痢をおこします。
多少の下痢であれば処方された分は耐性菌を防ぐためにも飲みきるようにしましょう。

水のような下痢になった場合は服用を中止し主治医に相談してください。

効能・効果・用法・用量

より詳しく知りたい方のためにクラバモックスの効能・効果、用法・用量について記載します。

クラバモックスの効能・効果

適応菌
クラバモックスに感性の肺炎球菌(ペニシリン G に対する MIC≦2μg/mL)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、ブドウ球菌属、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)

適応症
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎

用法・用量

小児には、クラバモックスとして1日量96.4mg(力価/kg(クラブラン酸カリウムとして6.4mg(力価)/kg、アモキシシリン水和物として90mg(力価)/kg)を2回に分けて12時間ごとに食直前に経口投与する。

分包品の場合(体重あたり一日量)
6~10kg :1.01g
11~16kg: 2.02g
17~23kg:3.03g
24~30kg:4.04g
31~36kg:5.05g
37~39kg:6.06g