湿疹やあせもなどの皮膚疾患に使用されるステロイド薬がネリゾナユニバーサルクリーム(成分名:ジフルコルトロン吉草酸エステル)です。
ネリゾナには軟膏、クリーム、ソリューション(液体)があります。
ネリゾナユニバーサルクリームは乾燥面から湿潤面に使用できる軟膏のメリットを活かしながらもクリームのような使用感があるため、ネリゾナシリーズの中でもよく使用されます。
ネリゾナユニバーサルクリームについて薬局で患者さんから聞かれる質問を中心にまとめてみました。
ジェネリック医薬品
ネリゾナユニバーサルクリームには薬価の安いジェネリック医薬品が存在します。
- アルゾナユニバーサルクリーム0.1%
- テクスメテンユニバーサルクリーム0.1%
添加物は先発品と違いはありますが有効成分や効能・効果はまったく同じです。
ネリゾナの強さ・強度
ステロイドの強さ・強度のランクは
ストロンゲスト(最も強い)
ベリーストロング(とても強い)
ストロング(強い)
マイルド(優しい)
ウィーク(弱い)
と5段階に分かれるのですがネリゾナの成分ジフルコルトロン吉草酸エステルはベリーストロング(とても強い)に位置づけられています。
陰部ヘルペス・カンジダ・水虫に使用できる?
ネリゾナユニバーサルクリームはステロイド薬で細菌やウイルスを抑える作用はありません。
ネルゾナユニバーサルクリームを塗ることでカンジダや水虫の原因菌である真菌やヘルペスウイルスを増殖させるケースもありまので、絶対に使用しないようにしましょう。
ニキビに使用できる?
ネリゾナユニバーサルクリームなどステロイド薬にはニキビの原因菌であるアクネ菌やブドウ球菌を抑える作用はありません。
ステロイドは皮膚の免疫を抑える働きがあるため、細菌を増殖させてしまいニキビを悪化させる可能性があります。
家にあるネリゾナユニバーサルクリームをニキビに使用しないようにしましょう。
副作用
ネリゾナユニバーサルクリームの主な副作用はざ瘡(ニキビ)、刺激、発疹、皮膚萎縮となっています。
なお、ステロイドの中でもネリゾナは皮膚萎縮の副作用が少ないとされています。
総症例2,768例中58例(2.1%)に副作用が認められ、主な副作用は痤瘡27件(1.0%)皮膚の刺激感12件(0.4%)発疹7件(0.3%)皮膚萎縮7件(0.3%)等であった。
引用元 ネリゾナインタビューフォーム
妊娠中・授乳中の使用
妊婦さんには大量または長期での使用は避けることとなっています。
授乳中の使用について注意書きがないため「授乳を中止しなくていい」と指導されるケースがあります。
主治医から「授乳を中止しなくていい」と指導された場合はベタベタ塗らず薄くのばして使うようにしましょう。
妊婦に対する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては大量又は長期にわたる広範囲の使用は避けること。〔動物実験(ラット、マウス、ウサギ連日皮下投与)で催奇形作用が報告されている〕
引用元 ネリゾナインタビューフォーム