虫さされや皮膚の湿疹などに処方されるステロイド薬がリンデロンDP軟膏(成分名:ベタメタゾンジプロピオン酸エステル)です。

リンデロンDPは軟膏だけでなくクリームゾル(液体タイプ)の3種類が発売されています。

効果

リンデロンDPはとても強いステロイド薬であるため、有効率も高く8割以上で効果が認められています。

軟膏・クリーム
有効性評価対象例は1719例であり,有効率は86.4%(1485 例)

ゾル
有効性評価対象例は182例であり,有効率は89.0%(162 例)

引用元 リンデロンDP インタビューフォーム

リンデロンDPの強さ・強度

ステロイドの強さ・強度のランクは

ストロンゲスト(最も強い)
ベリーストロング(とても強い)
ストロング(強い)
マイルド(優しい)
ウィーク(弱い)

と5段階に分かれるのですがリンデロンDPの成分ベタメタゾンジプロピオン酸エステルはベリーストロング(とても強い)に位置づけられています。

リンデロンVG・V・DPの違い・強さの比較

リンデロンV軟膏・クリームにはステロイドのベタメタゾン吉草酸エステルという成分が入っており強さのランクでいうとストロング(強い)に位置づけられています。

リンデロンVGはリンデロンVに抗生物質のゲンタマイシンを配合したものです。

炎症を抑える強さは

リンデロンDP>リンデロンV=リンデロンVG

となります。

ヘルペス・水虫・カンジダに効く?

リンデロンDPはステロイド薬のためヘルペスウイルスや水虫やカンジダの原因となる真菌を抑える作用はなくむしろ増殖させる作用があります。

そのためヘルペスや水虫、カンジダなど感染症への使用は絶対にさけるようにしてください。

ニキビに使用される?

ニキビの原因となるアクネ菌やブドウ球菌のような細菌に対しては、リンデロンのようなステロイドは効果がなく、むしろ増殖させてしまう可能性があります。

どうしても炎症がひどい場合はステロイドが処方されるケースもありますが、家にあるリンデロンDPを単独でニキビに使用するのは絶対に避けてください。

副作用

リンデロンDPの主な副作用ですが、感染症、皮膚の萎縮、刺激、乾燥が報告されています。

安全性評価対象例15942例中,副作用は288例(1.81%)〔軟膏11261例中184例(1.63%)クリーム4681例中104例(2.22%)〕に認められた。

主なものは皮膚の感染症92件(軟膏62件クリーム30件)皮膚萎縮69件(軟膏43件クリーム26件)等であった。

[ゾル] 承認時における安全性評価対象例184例中,副作用は13例(7.1%)に認められた。 主なものは皮膚刺激感9件皮膚乾燥2件等であった。 

引用元 リンデロンDP インタビューフォーム

妊婦・授乳中の使用

製薬メーカーの説明書によると、妊娠中のリンデロンDPの使用は避ける方がいいとなってます。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては使用しないことが望ましい[動物試験(マウス,ウサギ)で催奇形作用)が報告されている。]

引用元 リンデロンDP インタビューフォーム

なお授乳時のリンデロンDPの使用についての注意書きはないことから、「授乳を中止しなくても大丈夫」と指導されることがあります。

ベタベタ塗らず薄くのばして使用しましょう。