「ワキに汗じみができて恥ずかしい・・・」
「シャツに汗の色がすぐについてしまう・・・」
「緊張するとワキ汗が止まらない・・・」
このような症状は腋窩多汗症(えきかたかんしょう)という病気として扱われ、治療薬が存在します。
ワキ汗を多くかいてしまう治療薬にどのようなものがあるのか解説していきたいと思います。
保険適応のある抗コリン薬
腋窩多汗症の治療薬に抗コリン薬と呼ばれる薬が使われることがあるのですが、2016年時点で保険適応のある抗コリン薬はプロ・バンサイン(成分名:プロパンテリン臭化物)です。
プロ・バンサインは主に胃・十二指腸潰瘍や胃酸が多く出るといった症状に使われますが、汗の分泌を抑えることから多汗症にも適応をとっています。
しかし眠気や口の渇きといった抗コリン薬特有の副作用が強くでることもあり臨床での処方頻度は低いです。
塩化アルミニウム(塗り薬)
2016年時点で保険適応の外用薬はありませんが塩化アルミニウムという成分を病院内で調整して処方されることがあります。
塩化アルミニウムはワキの汗腺を閉塞させる作用があるため汗の量を減らす働きがあります。
10日間ほど毎日塗り続けることでジワジワと効いてくるといわれています。その後は1週間に数回調整して使用していきます。
しかし、塗り続けなければいけないのが負担となってしまいます。
ボツリヌス注射(ボトックス)の効果・持続期間
最近主流になりつつあるのがボツリヌス菌の注射です。
ボツリヌス菌はワキに注射されると汗を出す信号をブロックし、過剰な汗を抑えます。
2~3日で効き始め、持続期間が4ヵ月~9ヵ月と一回の注射で長く効くのが特徴です。
また医師により原発性腋窩多汗症と診断されれば保険を使って治療ができます。
年に1~2回通院すればOKなので気軽に治療ができますがボツリヌス菌の注射は対症療法でしかなく完治させることはできません。
完治させるなら手術
飲み薬や塗り薬、注射で効果が見られない場合は神経を切断する手術があります。
手術の場合は完治させることができます。