生理痛のひどい患者さんから
「ロキソニンSとイブはどっちがいいですか?」
といった質問を多く受けることがあります。
即効性、持続性、強さ、眠気の副作用について違いや使い分けについてまとめてみました。
即効性・効く速さの違い
薬品名 | ロキソプロフェン | イブプロフェン |
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血中濃度が最大になる時間 Tmax | 0.79時間 | 2.1時間 |
ロキソニンSの有効成分であるロキソプロフェンと、イブシリーズの有効成分であるイブプロフェンについて、服用して血液中に吸収される濃度が最大になるまでの時間はロキソプロフェンの方が約1.3時間早くなっています。
そのため、ロキソニンSの方がイブに比べて即効性があるといえます。
しかしイブの中でもイブプロフェンの吸収を早くするために酸化マグネシウムを配合したイブクイック頭痛薬、イブクイック頭痛薬DXはロキソニンSと即効性には差はほとんどないかと考えられます。
ちなみにイブクイック頭痛薬は「頭痛薬」と名前がついていますが、生理痛にも効果があります。
持続性の違い
薬剤名 | ロキソプロフェン | イブプロフェン |
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薬が半分に分解される時間 半減期 | 1.3時間 | 1.8時間 |
薬の濃度が半分に分解されるまでの時間を半減期というのですが、ロキソプロフェンよりイブプロフェンのほうが30分ほど半減期が長くなっています。
つまりイブの方がゆっくり代謝されるため、持続性があるのはイブシリーズであるといえます。
強さの違い
一般的にはロキソプロフェンもイブプロフェンも痛みを抑える強さはほぼ同等と言われています。
痛みを抑える作用を増強させるアリルイソプロピルアセチル尿素を配合した下記の薬剤は痛みを抑える作用は強くなります。
ロキソニンSプレニアム
イブA錠
イブA錠EX
イブクイック頭痛薬
イブクイック頭痛薬DX
しかし、アリルイソプロピルアセチル尿素は副作用で眠気がでてしまいます。
まとめ(使い分け)
即効性を求める場合
ロキソニンS・ロキソニンSプラス・ロキソニンSプレミアム
イブクイック頭痛薬・イブクイック頭痛薬DX
持続性を求める場合
イブシリーズ>ロキソニンSシリーズ
強さを求める場合
ロキソニンSプレニアム、イブA錠、イブA錠EX、イブクイック頭痛薬、イブクイック頭痛薬DX
眠くなりたくない場合
ロキソニンS、ロキソニンSプラス、イブ錠