1日1回を3日間服用すれば1週間効果のある抗生物質がジスロマック細粒小児用(成分名:アジスロマイシン)です。
咽頭炎や扁桃炎、気管支炎、肺炎、中耳炎などで処方される薬です。
1回あたりに飲む薬の量が多いことから
「ジスロマック細粒はどうやって飲んだらいい?」
「何に混ぜたらいい?」
という質問を薬局で多く受けます。
ジスロマック細粒について現場でよく聞かれる内容をまとめてみました。
ジスロマック細粒の味は?
オレンジ・パイナップルの甘い味でコーティングされていますが薬自体は苦味があります。
そのため、噛んだり、酸味のある飲み物に溶かすとコーティングが剥がれて苦味が出てきてしまいます。
小児への飲ませ方
そのままで服用
粉薬が飲める場合はそのままコップ1杯の水で飲ませてください。1回に飲む薬の量が多いため、数回に分けて飲ませてあげてもかまいません。
水に溶かして服用
水に溶かしてそのまま服用するか、スプーンやスポイトで少しずつのませてあげてください。スポイトを使う場合は、舌に直接薬を入れないように舌と内ほほの間に入れてあげるのがオススメです。
練って塗る
小さいお子さんの場合、水を数滴たらしてペースト状にし、指で上あごか内ほほに塗り、その後水やぬるま湯を飲ませる方法もあります。
詳しくはこちらにも記載しています。
混ぜると良いものは?
水に溶かして嫌がる場合はアイスクリームやハチミツなど甘味の強いものに混ぜるのがオススメです。
1歳未満の場合はハチミツは摂取できないので注意しましょう。
混ぜると苦くなるものは?
オレンジジュースやリンゴジュース、ヨーグルト、ポカリスエットやアクエリアスなどのスポーツ飲料水など酸性の飲料に混ぜると苦味が強くなってしまいます。
食後に飲み忘れた場合は?
ジスロマック細粒は1日1回服用する薬です。
おそらくほとんどが朝や昼、夕などの食後に処方されますが、胃を荒らさず食事によって吸収の差がないことから、食事に関係なく服用ができます。
基本的には飲み忘れに気づいた場合、その日中であれば気づいた時に服用して問題ないとされています。
主治医から特別指示がある場合はそちらに従うようにしましょう。
副作用(下痢・軟便)
ジスロマック細粒の主な副作用は下痢・軟便です。
販売元のメーカーの資料によると特に2歳未満で下痢の確率が高くなることが報告されています。
承認時の小児における下痢の発現頻度は、2歳未満(124例中8例)では2歳以上(602例中6例)と比べて高いので注意し、これらの症状が認められた場合には症状に応じて投与中止あるいは対症療法等の適切な処置を行うこと。
引用元 ジスロマック細粒小児用インタビューフォーム
水の様な透明な下痢になった場合はただちに中止し、主治医や薬剤師に相談してください。
また興奮も報告されていますので、服用中はしっかり観察してあげてください。
効能・効果・用法・用量
ジスロマック小児用細粒についてもう少し詳しく知りたい方のために適応する細菌、適応症、用法・用量について記載します。
適応菌・適応症
適応菌は下記のようになっています。
アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、マイコプラズマ属
また適応症は
咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、中耳炎
となっています。
用法・用量
小児には、体重1kgあたりアジスロマイシンを10mgを1日1回、3日間経口投与します。ただし、小児の1日の最大量は500mgとなっています。
※ジスロマック細粒小児用には1gあたりアジスロマイシンが100mg含まれています。