水疱瘡(水ぼうそう)の際に、処方される塗り薬が、フェノール亜鉛華リニメントです。
別名「カチリ」とも呼ばれ、昔から水疱瘡の塗り薬では第一選択薬として使用されます。
僕が小さいころ水疱瘡になった時に使用したこともあり、現場で調剤する際は、独特の絵具の匂いに懐かしさを感じます。
このフェノール亜鉛華リニメントがなぜ効くのか?
塗ってはいけない場所について説明したいと思います。
なぜ効くのか?作用機序は?
含有成分の「フェノール」が防腐作用、消毒作用、痒みを抑る作用があり、「酸化亜鉛」が炎症を抑え患部を保護します。
フェノール亜鉛華リニメント(カチリ)の塗り方・使い方
1日1~数回患部に塗布します。
塗った後、薬が乾いてきますので蓋はすぐに閉めてください。
水ぶくれが破れた場合は?
「水ぶくれが破れたところに塗っていいの?」
薬局ではとっても多く聞かれる質問なのですが、水ぶくれが破れたところには塗ってはいけません。
フェノール亜鉛華リニメントは「損傷部位や粘膜には使用できない」と厚生労働省で定められていますので、破れた水ぶくれは避けて塗ってください。
水ぶくれが破れた場合に、細菌が感染するのを防ぐために抗生物質の塗り薬が処方される場合があります。
その場合は破れた患部には抗生物質を塗ってください。
保管は室温?冷蔵庫に入れる?
フェノール亜鉛華リニメントは室温保存となっています。
冷蔵庫には入れる必要はありません。