あせもや湿疹などに処方されるステロイドの塗り薬がエクラー（成分名：プロピオン酸デプロドン）です。

赤ちゃんの湿疹や、オムツかぶれに陰部に使用することもあります。

エクラーには軟膏、クリーム、ローションの3つのタイプが存在します。

エクラーについて薬局で患者さんから聞かれる質問を中心にまとめてみました。

効能・効果

エクラー軟膏・クリーム・ローションの効能・効果は下記の通りです。

湿疹・皮膚炎群（進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、日光皮膚炎、皮脂欠乏性湿疹、脂漏性皮膚炎を含む）薬疹・中毒疹、虫さされ、痒疹群［蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、結節性痒疹(固定蕁麻疹)を含む］、乾癬、紅皮症、紅斑症(多形滲出性紅斑、ダリエ遠心性環状紅斑)、ジベル薔薇色粃糠疹、掌蹠膿疱症、特発性色素性紫斑(マヨッキー紫斑、シャンバーグ病)、円形脱毛症

用法・用量（塗り方）

エクラーは1日1〜数回使用する塗り薬です。

医師から指示がある回数を、指や綿棒などで薄く伸ばして塗るようにしましょう。

塗る時間に特に指定がなければ入浴後が一番吸収が良いので、入浴後のタイミングで塗ると良いでしょう。

ステロイドですので、ベタベタ重ねて塗らないように注意しましょう。

エクラーの強さ（ランク）

ステロイドの強さ・強度のランクは

ストロンゲスト（最も強い）
ベリーストロング（とても強い）
ストロング（強い）
マイルド（優しい）
ウィーク（弱い）

と5段階に分かれるのですがエクラーの成分プロピオン酸デプロドンはストロング（強い）に位置づけられています。

ヘルペス・カンジダ・水虫に効果ある？

エクラーはステロイドであり、ヘルペスウイルスやカンジダ・水虫の原因となる真菌を抑える効果はありません。

ステロイドは皮膚の免疫を抑えるためヘルペスウイルスや真菌を増殖させることもありますので絶対にヘルペスやカンジダ、水虫には使用しないようにしましょう。

ニキビに使用できる？

ニキビはアクネ菌や表皮ブドウ球菌といった細菌が原因となり起こるのですが、ステロイドには細菌を殺す働きはなく、むしろ細菌を増殖させることがあります。

エクラーもステロイドであるためニキビへの使用は避けるようにしましょう。

妊娠・授乳中の使用

妊婦さんの場合、エクラーは大量に広範囲に使用しないこととなっています。 ベタベタ使用せず、薄く伸ばして使用しましょう。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること［妊婦に対する安全性は確立していない］

引用元　エクラーインタビューフォーム

授乳中の場合、添付文書に注意書きの記載もなく「授乳を中止しなくて問題ない」と指導されるケースもあります。

市販薬は売っている？

エクラーの有効成分であるプロピオン酸デプロドンが入った市販薬は販売されていません。同じランクで「強い」に位置するステロイドの塗り薬「ベトネベート」が市販では売っています。