肩こりによる頭痛がひどいときや、腰痛など筋肉のこりをほぐす目的で処方されるのがミオナール錠(成分名:エペリゾン塩酸塩)です。
薬局で患者さんから聞かれる質問を中心にミオナールについてまとめてみました。
効能・効果
ミオナールの効能効果は下記の通りです。
・下記疾患による筋緊張状態の改善
頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、腰痛症・下記疾患による痙性麻痺
脳血管障害、痙性脊髄麻痺、頸部脊椎症、術後後遺症(脳・脊髄腫瘍を含む)、外傷後遺症(脊髄損傷、 頭部外傷)、筋萎縮性側索硬化症、脳性小児麻痺、脊髄小脳変性症、脊髄血管障害、スモン(SMON)、 その他の脳脊髄疾患
作用機序(メカニズム)
筋肉の緊張は「脳」からの指令によって「脊髄」から「筋肉」 へ情報が伝わることでおこります。
ミオナール(エペリゾン)は主に脊髄での伝達を抑えることで筋肉の緊張を抑えます。
また血管を拡張させ、血流を良くする作用もあります。
ジェネリック医薬品との違い
ミオナール錠には薬価の安いジェネリック医薬品(後発品)が販売されています。
エペリゾン塩酸塩錠50mg+メーカー名で、トーワ薬品やデバ製薬や日医工などから販売されています。
先発品と比べて、添加物が異なりますが、有効成分はまったく同じものが入っています。
副作用で眠気がでる?
ミオナールは主に眠気や、ほてり、悪心の副作用がでます。
眠気がでる確率が高い(0.1~5%未満)ため、車の運転は注意しなければいけません。
本剤投与中に脱力感、ふらつき、眠気等が発現することがあるので、その場合には減量又は休薬すること。なお、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う機械の操作には従事させないように注意すること。
引用元 ミオナール錠インタビューフォーム
妊娠・授乳中の服用
妊娠中の使用について製薬メーカーの説明書では下記の通りとなっています。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
引用元 ミオナール錠 添付文書
また授乳中の使用については
授乳中の婦人に投与することは避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には、授乳を避けさせること。
引用元 ミオナール錠 添付文書
となっています。
アルコール(お酒)との飲み合わせ
ミオナール(エペリゾン)とアルコールは併用注意とはなっていませんが、眠気やふらつきが増強される可能性があります。
ミオナールを服用中にアルコールを飲む際は特にふらつきに注意しましょう。
ミオナール(エペリゾン)の入った市販薬は売ってる?
ミオナールの有効成分であるエペリゾンが入った市販薬は販売されていません。
医師の処方が必要になりますので、医療機関での受診が必要となります。