風邪や中耳炎、副鼻腔炎に処方される抗生物質がメイアクトMS錠100mg(成分名:セフジトレンピボキシル)です。
メイアクトMS錠について薬局で患者さんから聞かれる質問を中心にまとめてみました。
ジェネリック医薬品・違い
「セフジトレンピボキシル錠はジェネリック医薬品?」
薬局でもよく受ける質問ですが、メイアクトの成分であるセフジトレンピボキシルにメーカー名が付いているものがメイアクトMS錠のジェネリック医薬品(後発医薬品)となります。
下記の4種類がジェネリック医薬品として存在します。
- セフジトレンピボキシル錠「トーワ」
- セフジトレンピボキシル錠「日医工」
- セフジトレンピボキシル錠「サワイ」
- セフジトレンピボキシル錠「CH」
先発品のメイアクトMS錠とは添加物は異なりますが、有効成分や効能・効果は全く同じとなっています。
効能・効果
メイアクトMS錠(セフジトレンピボキシル)に適応のある細菌と適応症は下記の通りです。
適応菌
セフジトレンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、アクネ菌
適応症
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、眼瞼膿瘍、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎
用法・用量(飲み方)
通常、成人はセフジトレンピボキシルとして1回100mg(1錠)を1日3回食後に服用します。
重症の場合は1回200mg(2錠)を1日3回服用するケースもあります。
クラミジアに効くの?
若い男性から「風邪でセフジトレンピボキシル錠飲んでいるけどクラミジアも治る?」と聞かれたことがありますが、セフジトレンピボキルはクラミジアには効果がありません。
ニキビに効く?
ざ瘡(ニキビ)に適応症はありませんが、ニキビの原因菌であるアクネ菌やブドウ球菌に適応がありますので、皮膚感染症として処方されることはあります。
妊娠中(妊婦)の服用
妊娠中だけどセフジトレンピボキシルを服用していい?
という質問も多く受けます。
下記の製薬メーカーの説明書によると、妊婦には「有益性が上回る場合OK」となっています。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、妊娠後期にピボキシル基を有する抗生物質を投与された妊婦と、その出生児において低カルニチン血症の発現が報告されている。]
引用元 メイアクトMS錠インタビューフォーム
授乳中の服用
授乳中の注意書きは製薬メーカーの説明書(添付文書)にもなく、臨床現場では授乳中に処方されるケースが多くあります。
また海外の基準でもメイアクト(セフジトレンピボキシル)は比較的安全なL2に位置づけられていますので「授乳を中断させる必要はない」と指導されるケースがあります。
L2 概ね適合(比較的安全):probably compatible 少数例の研究に限られるが、乳児への有害報告なし。リスクの可能性がある根拠はほとんどない。
ロキソニンと飲み合わせ
「ロキソニンとメイアクト(セフジトレンピボキシル)一緒に飲んでいい?」
という質問を受けることがありますが、相互作用はなく飲み合わせは問題ありません。
カロナールと飲み合わせ
カロナールやコカールとメイアクト(セフジトレンピボキシル)を一緒に服用していい?という質問も受けますが、相互作用は問題ありません。
お酒(アルコール)との飲み合わせ
「メイアクト(セフジトレンピボキシル)服用中にお酒は飲んでいい?」
といった質問を受けることがあります。
メイアクト(セフジトレンピボキシル)はお酒(アルコール)との飲み合わせは問題ありませんが、細菌感染時や風邪の時はお酒は極力控えておいた方がよいでしょう。
副作用
主な副作用(0.1%~5%)は
下痢、軟便、嘔気、胃不快感、腹痛、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇、好酸球増多、発疹
となっています。
眠気はでる?
メイアクト(セフジトレンピボキシル)で眠気の副作用が出ることはありません。