緑内障や高眼圧症の治療薬として処方されるのがデタントール点眼液(一般名:ブナゾシン塩酸塩)です。

デタントール点眼液がどのように眼圧を低下させるのか?
作用機序について解説したいと思います。

作用機序(メカニズム)

デタントール点眼液(ブナゾシン塩酸塩) は房水の排泄を促すことで眼圧を下げる作用があります。

眼圧は「房水の産生」と「房水の排泄」によって調整されているのですが、
房水の産生が多かったり、房水の排泄が上手くいかなくなると眼圧が上昇してしまいます。

緑内障治療薬は大きく分けて2つに分類されます。

  • 房水の産生を抑える薬
  • 房水の流出を促す薬

房水の流出を促す薬は「流出する経路」によってさらに2つに分類されます。

  • 繊維柱帯-シュレム管経路(主経路)
  • ぶどう膜強膜流経路(副経路)

房水の排泄の割合は繊維柱帯-シュレム管経由の方が高いため、
主経路は繊維柱帯-シュレム管経由、副経路がぶどう膜強膜流経由とされています。

デタントール点眼液(ブナゾシン塩酸塩)は房水排泄促進薬の中でも副経路であるぶどう膜強膜流経路に作用する薬です。

交感神経α1受容体を遮断することでぶどう膜強膜流経路の抵抗を抑え、房水の排泄を促し眼圧を低下させるのです。

目薬との併用

他の目薬と併用する場合は、5分以上間隔をあけて点眼する必要があります。