メニエールによるめまいや突発性難聴に処方される液体の薬がイソバイドシロップ(一般名:イソソルビド)です。

イソバイドが処方される患者さんから必ずといっていいほど聞かれる質問が、

「まずい・・」
「不味くて飲めない・・・」
「楽な飲み方はないですか?」

といった「飲み方」に関する内容です。

イソバイドシロップの飲み方についてまとめました。

味は?

イソバイドシロップの味はなんともいえない「苦さ」があり、ほぼ100%の方が「まずい」と訴えられます。

飲み方

メニエール病の際の用法・用量は下記のとおりです。

用法・用量
メニエール病の場合には、1日体重当り1.5~2.0mL/kgを標準用量とし、通常成人1日量90~120mLを毎食後3回に分けて経口投与する。症状により適宜増減する。
必要によって冷水で2倍程度に希釈して経口投与する。

そのまま飲みにくい場合は冷たい水で2倍に薄めて・・・となってますが、それでも
「まずい」と感じる方がほとんどです。

苦味を感じにくくするためには「温度」か「甘み」でマスクします。

イソバイドの場合はただ「甘い」だけでは苦味をカバーできず、酸味があって甘みの強い柑橘系の飲み物に混ぜると飲みやすくなります。

冷蔵庫・冷凍庫で冷やして飲む

冷蔵庫や冷凍庫で冷やして、原液自体を冷たくすることで「まずさ」を感じにくくすることができます。

冷やした原液をそのまま飲むか、冷たい水で2倍に薄めて飲む方法があります。

飲む量を最小にしたい方は原液でそのまま飲まれる方もいらっしゃいます。

ちなみにイソバイドシロップは凍らず、シャーベット状にはなりません。

りんごジュース・オレンジジュース・グレープフルーツジュースに混ぜる

イソバイドシロップを冷やしたり、水で割って飲みにくい場合に、相性がいい飲みものは下記の通りです。

  • りんごジュース
  • りんご酢ジュース
  • オレンジジュース
  • グレープフルーツジュース

ジュースを選ぶ際は「酸味」と「甘み」がある飲料を選ぶのがポイントです。

グレープフルーツジュースでも酸味がきつく、甘みが少ない場合は、飲みにくいと訴える場合もあります。

混ぜたり冷やすと効果は変わる?

イソバイドシロップはジュースに混ぜたり、冷やしたりしても効果に変化はありませんので安心してください。

妊娠中・授乳中に服用できる?

イソバイドシロップは「妊婦さんには治療上の有益性が危険性を上回る場合にOK」となっています。

妊婦又は妊娠している可能性の人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕

引用元 イソバイドシロップインタビューフォーム

授乳中については添付文書には注意書きはありませんが、データもないことから「授乳を中止するように」と指導されるケースもあります。