内耳障害によるめまいに処方される薬がセファドール錠25mg(成分名:ジフェニドール塩酸塩)です。
めまいで主に処方される薬にメリスロン(成分名:ベタヒスチンメシル酸塩)があるのですが、メリスロンで効果がなかった場合にセファドールに変更となることがあります。
またセファドールは血流を増加させるアデホスコーワ顆粒と併用されるケースがよくあります。
セファドールについて薬局で患者さんから聞かれる質問を中心にまとめてみました。
作用機序・めまいに効果のある理由
セファドールがなぜめまいに効果があるのか?
作用機序について説明したいと思います。
セファドールは内耳障害がある場合の「めまい」に効能・効果をとっています。
内耳障害があると左右の血流のバランスが崩れめまいを起こしてしまいます。
セファドールは前庭系機能障害側の椎骨動脈の血管攣縮を緩解し、その血流を増加させ左右のバランスを整えたり、また前庭神経路の平衡のズレを是正することでめまいを改善します。
妊娠中・授乳中の服用
製薬メーカーの説明書によると妊婦さんにセファドールは治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ処方してOKとなっています。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。(妊娠中の投与に関する安全性は確立していない)
引用元 セファドールインタビューフォーム
また授乳中に関しては添付文書の注意書きはなく「授乳を続けて問題ない」と指導されることがあります。
市販薬はある?
セファドール(成分名:ジフェニドール塩酸塩)の入った市販薬にトラベルミンRがあります。
セファドール1錠中にはジフェニドール塩酸塩が25mg含まれていますが、トラベルミンRには16.6mg含まれています。
しかしトラベルミンRはめまい薬としてでなく、乗り物酔い薬として販売されており、スコポラミン臭化水素酸塩水和物というめまいを抑える成分も含まれています。
副作用は口の渇きが最も多い
セファドール(成分名:ジフェニドール塩酸塩)の主な副作用に
口渇(4.45%)食欲不振(0.43%)胸やけ(0.42%)等の消化器症状が最も多く、次いで浮動感・不安定感(0.68%)顔面熱感(0.28%)動悸(0.26%)等
が報告されています。
副作用は全体的に少ないですが、「口の渇き」が最も多く報告されています。