呼吸器感染や皮膚感染の時に処方される抗生物質がミノマイシン顆粒(成分名:ミノサイクリン)です。

ミノマイシンはテトラサイクリン系の抗生物質で、細菌が増殖するために必要な蛋白質の合成を阻害することで効果を発揮します。

ミノマイシン

出典 ファイザー


「ミノマイシン顆粒の味は?」
「飲ませ方は?」

など薬局で患者さんから聞かれる質問を中心にミノマイシンについてまとめてみました。

ミノマイシン顆粒の成分

ミノマイシン顆粒2%は、1g中にミノサイクリン塩酸塩20mgを含有しています。

ミノマイシン顆粒の味

ミノマイシン顆粒の味は甘くオレンジの味がついています。

ミノマイシン顆粒の飲ませ方

そのままや水に溶かしても飲めない場合、プリンやアイスクリーム、お薬飲めたねゼリー(チョコ味)に混ぜると飲みやすくなります。

牛乳に混ぜると効き目が悪くなる

カルシウムやマグネシウム、 アルミニウム、ランタン、 鉄剤と一緒に服用すると吸収が低下することが報告されています。
そのため牛乳には混ぜないようにしましょう

牛乳を飲む場合は2~3時間間隔をあけて飲むようにしましょう。

尿(おしっこ)が変色する?

尿が黄褐~茶褐色、緑、青に変色したという報告があります。

ここからは少し詳しく知りたい方向けに解説します。

ミノマイシン顆粒の効能・効果

ミノマイシン顆粒が効果のある細菌の種類、症状は下記の通りとなります。

適応菌
ミノサイクリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、炭疽菌、大腸菌、シ トロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、リケッチア属(オリエンチア・ツツガム シ)、クラミジア属、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)

適応症
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、骨髄炎、咽頭・喉頭 炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、副鼻腔 炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎、感染性口内炎、猩紅熱、炭疽、つつが虫病、オウム病

副作用

主な副作用として下痢、吐き気・嘔吐、食欲不振、腹痛、めまい感、発疹、発熱、浮腫、蕁麻疹、頭蓋内圧上昇(嘔吐、頭痛、複視)などが報告されています。

歯の変色が問題

小児(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児)が服用した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、一過性の骨発育不全を起こすことがあります。他の薬が使用できないか、無効の場合にのみ使用することとなっています。