熱性けいれんの時や予防に処方されるのが、抗けいれん作用のあるダイアップ坐薬です。

また熱が高い時に解熱鎮痛剤のアンヒバ坐薬(orアルピニー坐薬)が併用されることがほとんどなのですが、その際に「どちらを先に使えばいいの?順番は?」という質問を薬局では多く受けます。

坐薬を使用する順番と理由、タイミングについてまとめてみました。

アンヒバ(アルピニー)とダイアップの順番

一般的にはけいれんを抑えるダイアップ坐薬を先に使用します。
30分あけて解熱剤であるアンヒバ坐薬(アルピニー坐薬)を使用します。

先にアンヒバ坐薬(アルピニー坐薬)を使った場合は90分以上あければ、ダイアップを使っても影響はでないとされています。

※主治医から特別な指示がある場合はそちらに従ってください。

ダイアップを先に使用する理由?

ダイアップを先に使用する理由ですが、先にアンヒバ(アルピニー)を使うとダイアップの効き目が減弱してしまうためです。

ダイアップの成分であるジアゼパムは脂溶性の薬剤で、アンヒバ(アルピニー)の坐薬の基剤は油脂性となっています。

アンヒバ(アルピニー)の坐薬を先に使うと油脂性の基剤に、ダイアップの成分であるジアゼパムが取り込まれてしまい、ダイアップの効果が弱くなってしまいます。最高血中濃度が半分以下になることも報告されています。

詳しい図はこちらに記載されています
油脂性基剤(アンヒバ・アルピニー)の坐薬に脂溶性薬物(ダイアップ・ナウゼリン)が取りこまれる仕組み

効果発現時間?

アンヒバ(アルピニー)もダイアップも通常は30分程度で効果が現れます。

ダイアップの2回目の使い方・間隔

一般的なダイアップの2回目の使い方について説明します。

37.5度を超えると、熱性けいれん予防のためにダイアップ坐薬を使用します。

熱がそのまま上がってくるようでしたら8時間あけてもう一度、2回目のダイアップ坐薬を使用します。

解熱剤であるアンヒバ坐薬(アルピニー)を使用する目安は約38度となっています。

※主治医から特別な指示がある場合はそちらに従ってください。

ダイアップとアンヒバ(アルピニー)の保管方法

ダイアップの保存方法
遮光した気密容器に入れ、室温保存となっていますので冷蔵庫に入れる必要はありません。

アルピニー(アンヒバ)の保存方法
直射日光をさけ、30℃以下で保管することとなっています。夏場など室温が上昇する時は冷蔵庫に保存することをオススメします。