ものもらいや花粉などで目の充血・炎症がひどい場合に処方されるのがフルメトロン点眼液です。
フルメトロン点眼液は「ステロイド」が入った目薬です。
薬局で質問を受ける内容を中心にフルメトロン点眼液についてまとめました。
フルメトロン点眼液を使用する方の疑問が少しでも解消できると幸いです。
フルメトロン点眼液0.1%と0.02%がある
フルメトロン点眼液にはステロイドの「フルオロメトロン」の濃度が0.1%と0.02%のものがあります。
規格 | 有効成分 |
---|---|
0.1% | 1mL中にフルオロメトロン1mgを含有する |
0.02% | 1mL中にフルオロメトロン0.2mgを含有する |
効能・効果
フルメトロン点眼液は0.1%と0.02%で効能・効果に違いがあります。
フルメトロン点眼液0.02%の効能・効果
外眼部の炎症性疾患(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎等)
フルメトロン点眼液1%の効能・効果
外眼部および前眼部の炎症性疾患(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、 上強膜炎、虹彩炎、虹彩毛様体炎、ブドウ膜炎、術後炎症等)
ジェネリック医薬品との違い
フルメトロン点眼液には薬価の安いジェネリック医薬品が販売されています。
フルメトロン点眼液0.1%・0.02%のジェネリック医薬品
- フルオメソロン点眼液
- オドメール点眼液%
- フルオロメトロン点眼液T
- ピトス点眼液
先発品と比べ添加物に違いはありますが、効能・効果や有効成分は全く同じです。
またジェネリック医薬品には0.05%タイプも存在します。
- オドメール点眼液0.05%
- フルオロメソロン点眼液0.05%
0.02%だと弱いけど、0.1%だと強すぎる場合や子供に0.05%が使われることがあります。
使い方
フルメトロン点眼液は「懸濁」していますので、よく振って使用します。
通常は1回1〜2滴を1日2〜4回で使用します。
容器の先端が目に付かないように注意しましょう。
保管は冷蔵庫に入れずに室温に保存して問題ありません。
ソフトコンタクトレンズの上からの点眼
フルメトロン点眼液には防腐剤のベンザルコニウム塩化物が入っています。
ベンザルコニウム塩化物はクセ者で、ソフトコンタクトレンズに吸着し、角膜に炎症を起こすことが報告されています。
フルメトロン点眼液を使用する際は、ソフトコンタクトレンズを外しましょう。
点眼後5分以上経てば、装着して問題ありません。
開封後の期限
フルメトロン点眼液は開封した場合、有効期限内であっても1ヶ月経過したものは念のため廃棄するようにしましょう。
何滴分入っている?
フルメトロン点眼液には1本で5ml入っています。
目薬1滴分は30〜50μL(0.03〜0.05ml)ですので、1滴が50μlだと100滴分使用できます。
抗生剤・抗アレルギーの目薬との併用・順番
フルメトロン点眼液は、クラビット点眼液、オゼックス点眼液などの抗生物質やアレジオン点眼液などの抗アレルギー薬と併用されることがあります。
その際の点眼順番ですが、
特に主治医から指示がない場合、懸濁性のある目薬を最後に使用しましょう。
それぞれの間隔は5分以上あければ問題ありません。
フルメトロン点眼液は「懸濁性」がありますので最後に使われることが多いです。
妊娠・授乳中の使用
妊婦さんの場合、「長期に何回も使用しないこと」とされています。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には長期・頻回投与を避けること。 [妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]
引用元 フルメトロン点眼液インタビューフォーム
妊娠中でも処方されることはよくありますが、必ず用法・用量を守るようにしましょう。
また授乳中の場合、添付文書に注意書きがなく「授乳を中止することなく点眼していい」と指導されるケースがあります。
妊娠中や授乳中に使用する場合は全身への吸収を極力抑えるためにも、点眼した後は数分間、目を閉じて目頭(涙囊部)を押えるようにしましょう。
子供への使用
子供にはフルメトロン点眼液の0.02%のタイプが処方されることがあります。
また2歳未満の場合は「慎重に投与」となっています。
特に2歳未満の場合には、慎重に投与すること。[乳児・小児に対する安全性は確立していない]
引用元 フルメトロン点眼液 インタビューフォーム
市販薬
フルメトロン点眼液のようにステロイドの入った市販薬は販売されていません。
ステロイドの目薬は自己判断で使用しないようにしましょう。
フルメトロン点眼液について薬局で聞かれる内容をまとめました。フルメトロン点眼液は名前のとおり「フル」ことを忘れないでください。
フルメトロン点眼液やジェネリック医薬品で気になることがありましたら下記の質問ボックスよりコメントいただけると幸いです。