皮膚の乾燥などに処方される塗り薬にビーソフテンクリームがあります。
ビーソフテンクリームはヒルドイドクリームのジェネリック医薬品なのですが、ヒルドイドシリーズが美容に関心のある女性の間でSNS上で話題になったことから注目を集める薬剤です。
ビーソフテンクリームについて薬局で患者さんから聞かれる内容を中心にまとめてみました。
ヒルドイドクリームを使用する方の疑問の解決にお役に立てると幸いです。
ビーソフテンクリームはヒルドイドクリームのジェネリック医薬品
ビーソフテンクリームはヒルドイドクリームのジェネリック医薬品として販売されています。
ヒルドイドクリームには添加物に独特な匂いのある「チモール」が配合されていますが、ビーソフテンクリームにはチモールが含有されていないため、においがほとんどないのが特徴です。
効能・効果
ビーソフテンクリームの効能・効果は下記の通りです。
皮脂欠乏症、進行性指掌角皮症、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、血行障害に基 づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、血栓性静脈炎(痔核を含む)、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)
ビーソフテンクリームの有効成分であるヘパリン類似物質は、血流をよくしたり、炎症を抑える作用があることから元々は整形外科や外科で処方される薬剤でした。
高い保湿力があることから、1990年に皮脂欠乏症の適応を取得し、皮膚科領域で使用されることが増えています。
ニキビに効果ある?
ニキビはアクネ菌や表皮ブドウ球菌が原因となりますが、ビーソフテンクリームにはこれらの菌を抑えたり、殺す作用はありません。
そのためビーソフテンクリームだけではニキビに効果はありません。
顔に使用していい?
ビーソフテンクリームは顔に使用はできますが、目の周りや粘膜など皮膚が薄くなっている場所への塗布は避けなければいけません。
ヘパリン類似物質油性クリームとの違い(油中水型)
ヒルドイドソフト軟膏のジェネリック医薬品にヘパリン類似物質油性クリームがあります。
見た目はビーソフテンクリームと同じようなクリームタイプですが、ヘパリン類似物質油性クリームは油中水型といって、ビーソフテンクリームの水中油型より、ややしっとりとするのが特徴です。
効能・効果はまったく同じとなっています。
市販では売っている?
ビーソフテンクリームの有効成分であるヘパリン類似物質が入った市販薬が販売されています。
ピアソンHPクリームやHPクリームがビーソフテンクリームと同じ濃度のヘパリン類似物質が配合されています。
【第2類医薬品】ピアソンHP クリーム 50g[ピアソン 皮膚の薬/乾皮症・乾燥によるかゆみ/クリーム]
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【第2類医薬品】HPクリーム 60g[HP(ホームプロ) 皮膚の薬/乾皮症・乾燥によるかゆみ/クリーム]
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値段・価格
ビーソフテンクリームの薬価は2017年時点で1gあたり9円となっています。
25g1本だと、薬価だけで225円ほどになります。
ビーソフテンクリームについて薬局で患者さんから聞かれる質問をまとめてみました。ヒルドイドクリームに比べて匂いがないのがGoodです。
ビーソフテンクリームについて気になることがありましたら下記の質問ボックスよりお気軽にコメントいただけると幸いです。