これまでダニアレルギーによる鼻水や目の痒みなどの治療薬は、抗アレルギー薬の飲み薬や目薬といった対症療法でしかありませんでした。
2015年にダニ専用のミティキュアダニ舌下錠が発売されました。
ミティキュアダニ舌下錠はアレルゲン免疫療法(減感作療法)といって完治が見込める治療法となります。
そもそもダニアレルギーって何なのか?ダニアレルギーの症状や検査、ミティキュアダニ舌下錠の飲み方や副作用についてまとめてみました。
ダニアレルギーの症状
ダニアレルギーは、くしゃみや透明の鼻水、鼻つまり、鼻や目の痒みが一年中通して続きます。季節に関係なくおこることから「通年性アレルギー」とも言われます。
ダニ以外にもペットの毛やカビ、虫などでも起こります。
ダニアレルギーの検査
ダニアレルギーの検査ですが、皮膚にアレルゲンを付ける皮膚反応テストや、血液検査(血清抗体検査)、鼻鏡検査、鼻汁検査があります。
ミティキュアダニ舌下錠の成分
2種の室内塵ダニ(House dust mite:HDM)であるコナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae:Der far)及びヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus:Der pte)由来のアレルゲン抽出物を含有するすぐ溶ける舌下錠です。
含有量によって、ミティキュアダニ舌下錠 3,300JAU とミティキュアダニ舌下錠10,000JAUの2種類があります。
ミティキュアダニ舌下錠3,300JAU
1錠中コナヒョウヒダニ抽出エキス1DU(1,650JAU)及びヤケヒョウヒダニ抽出エキス1DU(1,650JAU)含有
ミティキュアダニ舌下錠10,000JAU
1錠中コナヒョウヒダニ抽出エキス3DU(5,000JAU)及びヤケヒョウヒダニ抽出エキス3DU(5,000JAU)含有
飲み方
最初の1週間
ミティキュアダニ舌下錠3,300JAUを1日1回1錠、舌の下側に入れます。唾液が出てきても飲み込まず、1分間そのままの状態を保った後、飲み込んでください。その後5分間は、うがいや飲食を控えましょう。
2週間後以降
ミティキュアダニ舌下錠10,000JAUを1日1回1錠、同じように舌の下側に入れます。
舌下に置くと唾液ですぐに溶けますが、すぐに飲み込まず、1 分間は保持してください。
服用の注意点・飲み忘れ時の対応
運動・お酒・入浴
服用後2時間は激しい運動や、お酒(アルコール)、入浴などはアナフィラキシーを誘発する可能性があるので避けてください。
飲み忘れた場合
その日に気づいた場合は気づいた時に服用しましょう。翌日に飲み忘れに気づいた場合は1錠だけ服用し同時に2錠は服用しないようにしましょう。
アナフィラキシーに注意
特に服用開始直後や服用後30分間は全身のじんましんや腹痛、嘔吐、息苦しさなどアナフィラキシー症状に注意する必要があります。
頻脈・不整脈・血圧低下・声のかれ、咳・呼吸困難・持続する胃痛・腹痛の症状が出た場合は救急車などを要請し素早く対応しましょう。
治療期間はどれくらい?
治療には3~5年の長期間かかります。月1回は受診が必要となりますので、受診する時間が捻出できるかどうかも大事になってきます。
副作用
製薬メーカーの試験での主な副作用は下記の通りです。
口腔浮腫(16.9%)、口腔そう痒症(14.5%)、咽喉刺激感(12.9%)、 咽頭不快感(10.7%)、口腔内不快感(10.2%)、口の錯感覚(9.6%)、耳そう痒症(7.0%)等
引用元 ミティキュアダニ舌下錠インタビューフォーム