気管支喘息による咳やアレルギー性の鼻炎時に処方される薬がオノンカプセル112.5mg(成分名:プランルカスト水和物)です。

オノン

出典 小野薬品

 

オノンはカプセルドライシロップが存在しますが、ジェネリック医薬品では錠剤タイプもあります。

またジェネリックの錠剤タイプではオノンが倍量入ったプランルカスト錠225mgも存在します。

オノンについて薬局で聞かれる質問を中心にまとめてみました。

作用機序・効果のある理由

オノン(プランルカスト)の作用機序について説明する前に気管支喘息やアレルギーが起こるメカニズムについて説明します。

花粉やほこりなどのアレルゲンが体内に入ると、体は外敵と見なし攻撃をスタートします。

この攻撃が過剰になるとアレルギー症状がでてしまいます。

気管支喘息や花粉症などの鼻炎は即時型(Ⅰ型)アレルギーと言われ、体の中にアレルゲンが入ると血液中のIgE抗体と結合します。

すると外敵を攻撃するために肥満細胞からヒスタミンロイコトリエンと呼ばれる化学伝達物質(ケミカルメディエーター)が放出されます。 

ロイコトリエンがロイコトリエン受容体に結合すると、気道の炎症や気道過敏がおこり気道が収縮し喘息がでたり、血管透過性が亢進することで鼻づまりが、鼻粘膜が過敏になることで鼻水くしゃみがでます。

オノン(プランルカスト)はロイコトリエンがロイコトリエン受容体に結合するのを防ぐことで気管支喘息やアレルギー性鼻炎を抑えることができます。

妊娠・授乳中の服用

製薬メーカーの説明書によると、オノンを処方する場合は「治療上の有益性が危険性を上回る場合に投与すること」と記載されています。

なお、オノンによる催奇形性は報告はされていません。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

引用元 オノンインタビューフォーム

授乳中だけどオノンを飲んでいい?

と薬局でも聞かれることがありますが授乳中の服用に関する注意書きは時にありません。

また大分県の「母乳と薬剤研究会」によるとオノンは母乳へ移行しにくいお薬となっています。

ヒトでの評価が見当たらない。血漿蛋白結合率が95%以上で乳汁中へ移行しにくい

授乳中にオノンを服用する場合、「授乳を中止する必要はない」と指導されるケースが多くあります。

眠気の副作用でる?

オノン(プランルカスト)は眠気の副作用が出にくい抗アレルギー薬です。

4,277例中200例(4.7%)に258件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主なものは下痢42例(1.0%)腹痛・胃部不快感35例(0.8%)発疹24例(0.6%)眠気17例(0.4%)嘔気13例(0.3%)AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等の肝機能異常8例(0.2%)ビリルビン上昇8例(0.2%)等であった。(再審査終了時)

引用元 オノンインタビューフォーム

そのため車の運転に悪影響がでないといった特長があります。

市販薬は売ってる?

オノンカプセルの有効成分であるプランルカストが入った市販薬は販売されていません。
必ず医療機関で処方してもらうようにしましょう。