ステロイドの塗り薬にベトネベートという薬があります。

ベトネベートには抗菌薬の配合されたベトネベートNも存在します。

ベトネベートとベトネベートNとの違い、強さ、薬局で質問を受ける内容についてまとめました。

ベトネベート・ベトネベートNとの違い

ベトネベートに抗生物質である「フラジオマイシン」が追加されたのがベトネベートNです。

フラジオマイシンの別名である「Neomycin」の頭文字をとって「N」がつけられています。

感染時や二次感染防止目的でベトネベートNが処方されます。

商品名 有効成分(1g含有量)
ベトネベート軟膏 ベタメタゾン吉草酸エステル(1.2mg)
ステロイド
ベトネベートクリーム ベタメタゾン吉草酸エステル(1.2mg)
ステロイド
ベトネベートN軟膏 ベタメタゾン吉草酸エステル(1.2mg)
フラジオマイシン硫酸塩 (3.5mg)
ステロイド+抗生物質
ベトネベートNクリーム ベタメタゾン吉草酸エステル(1.2mg)
フラジオマイシン硫酸塩 (3.5mg)
ステロイド+抗生物質

 

効能・効果

ベトネベートとベトネベートNの効能・効果です。

ベトネベート効能・効果

湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症,女子顔面黒皮症,ビダール苔癬,放射線皮膚炎,日光皮膚炎を含む) 皮膚瘙痒症
痒疹群(じん麻疹様苔癬,ストロフルス,固定じん麻疹を含む)
虫さされ,乾癬,掌蹠膿疱症,扁平苔癬,光沢苔癬,毛孔性紅色粃糠疹,ジベルバラ色粃糠疹
紅斑症(多形滲出性紅斑,結節性紅斑,ダリエ遠心性環状紅斑)
紅皮症(悪性リンパ腫による紅皮症を含む)
慢性円板状エリテマトーデス
薬疹・中毒疹
円形脱毛症(悪性を含む)
熱傷(瘢痕,ケロイドを含む)
凍瘡,天疱瘡群
ジューリング疱疹状皮膚炎(類天疱瘡を含む)
痔核,鼓室形成手術・内耳開窓術・中耳根治手術の術創

ベトネベートN効能・効果

○深在性皮膚感染症,慢性膿皮症
○湿潤,びらん,結痂を伴うか,又は二次感染を併発している次の疾患
湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症,ビダール苔癬,放射線皮膚炎,日光皮膚炎を含む),乾癬,虫さされ, 痒疹群(固定蕁麻疹を含む)
○外傷・熱傷及び手術創等の二次感染
○耳鼻咽喉科領域における術後処置

強さ・強度(ステロイド)

ステロイドのランクには

ストロンゲスト(最も強い)
ベリーストロング(とても強い)
ストロング(強い)
マイルド(優しい)
ウィーク(弱い)

と5段階に分かれるのですがベトネベートの成分であるベタメタゾン吉草酸エステルはストロング(強い)に位置づけられています。

ヘルペスや水虫に効果ある?

ベトネベートはヘルペスウイルスや水虫の原因となる真菌を抑える作用はありません。

ステロイドは皮膚の免疫を抑え、細菌やウイルスの増殖を助けてしまうことから、細菌やウイルス感染がある部位には避ける必要があります。

家に残ったベトネベートを自己判断で使用しないようにしましょう。

妊娠・授乳中の使用

製薬メーカーの添付文書では妊婦さんへの使用について下記のような注意書きがあります。

妊婦または妊娠している可能性のある婦人に対しては大量または長期にわたる広範囲の使用を避けること。
〔妊娠中の使用に関する安全性は確立していない。なお,動物実験(妊娠ラット)で生存胎児数の低下が報告されている。〕

引用元 ベトネベート添付文書

授乳中については添付文書への注意書きはありません。

市販薬はある?

ベトネベートには市販薬が存在します。

  • ベトネベートクリームS(ベトネベートクリームの市販薬)
  • ベトネベートN軟膏AS(ベトネベート)

病院で処方される医療用と有効成分の濃度は同じとなっています。

市販の場合は医療用と違い下記の場合にのみ使用が可能です。

ベトネベートクリームS
しっしん、皮膚炎、あせも、かぶれ、かゆみ、しもやけ、虫さされ、じんましん

ベトネベートN軟膏AS
化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)