「おしっこに行きたいのを我慢できない・・・」
「何度もトイレに行ってしまう・・・」
「トイレを我慢できずに漏らしてしまった・・・」
このような症状の時に処方される貼るタイプの薬がネオキシテープです。
ネオキシテープについて作用機序や特徴、貼り方の注意点についてまとめました。
ポラキス錠と同成分
ネオキシテープの有効成分は「オキシブチニン塩酸塩」となっており、経口薬の頻尿治療薬であるポラキス錠と同成分となっています。
ポラキス錠は1日3回服用しなければいけませんが、ネオキシテープは1日1回で24時間効果が持続します。
ネオキシテープは緩やかに吸収されることから1日3回服用するポラキスに比べて口の渇きや便秘などの副作用を低減することができるとされています。
効能・効果
ネオキシテープの効能・効果です。
過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁
過活動膀胱の定義は「症状として尿意切迫感を訴え、通常は頻尿や夜間頻尿を伴い、切迫性尿失禁を合併することもあるが、これらの症状を説明する感染や他の明らかな疾患がないもの」とされています。
過活動膀胱はおしっこに行きたい気持ちを我慢できない「尿意切迫感」があることを必須とし、
頻尿(1日8回以上)や夜間頻尿(1日1回以上)の症状を伴います。
またトイレに行くまでに我慢できずおしっこを漏らしてしまう切迫性尿失禁(読み方:せっぱくせいにょうしっきん)を伴うこともあります。
作用機序(メカニズム)
ネオキシテープは膀胱平滑筋の収縮を抑えることで頻尿を改善します。
過活動膀胱とは言葉の通り、膀胱を収縮する筋肉(膀胱平滑筋)が過剰に活動することによって、尿が少ししか膀胱に溜まっていないのにトイレに行きたくなってしまいます。
ここからは少し専門的な話になりますが、アセチルコリンがムスカリン受容体に結合すると膀胱平滑筋が収縮します。
ネオキシテープはアセチルコリンがムスカリン受容体に結合するのを邪魔することで膀胱の収縮を抑え、膀胱へ尿が溜まる量を増やし、尿の回数を減らします。
貼り方・かぶれを防止する方法
1日1回1枚を下腹部、腰部又は大腿部のいずれかに貼付し、24時間毎に貼り替えます。
汗や水分で剥がれやすくなりますので、皮脂や水分を拭き取ってから貼るようにしてください。
貼るタイミングですが皮膚が清潔な入浴後が一番よいでしょう。
かぶれが高い確率で報告されていますので、毎回貼る場所を変えなければいけません。
「下腹部(おへその下あたり)」→「腰部」→「大腿部(太もも)」と1日置きに部位自体を変えていくようにしましょう。
はがれてしまった場合の対応
主治医から特別に指示がない場合は、「はがれた場合はすみやかに新しい薬を貼り直すこと」とされています。
また次回の貼り替えのタイミングに新しいものに貼り替えるようにしましょう。
貼り忘れた場合の対応は?
ネオキシテープの貼り忘れに気付いた場合は、気付いた時に貼るようにします。
また時間が短くても次回は決められたタイミングで貼り替えるようにしましょう。
主治医から指示がある場合はそちらに従うようにしてください。