慢性腎不全などの腎機能が低下すると体の中のリン(P)が排出されず、高リン血症となります。

血液中のリンが高くなると、血管や骨に様々な悪影響をもたらしてしまいます。

高リン血症の症状と、具体的な治療薬、リンを含む食品についてまとめてみました。

リン(P)とは?

リンはミネラルの一つでカルシウムと一緒に骨や歯、筋肉を作る働きがあります。

DNAや細胞膜の成分となったり、細胞が動く時のエネルギーにもなります。

高リン血症が起こる理由(メカニズム)

リンは食品の中でも特に高たんぱく食品に多く含まれます。

腎臓の働きが正常であれば、腎臓から排出され適正な濃度に保たれるのですが、腎機能が低下すると、リンが尿から排泄されず、結果的にリンがたまってしまい高リン血症となってしまいます。

高リン血症の症状(合併症)

血液中のリンが高くなると、骨や血管に悪影響を及ぼします。

具体的には

血管が石灰化心筋梗塞脳梗塞などのリスクが高まる
骨吸収する副甲状腺ホルモンが分泌され骨粗鬆症になる

といった症状があらわれます。

また目が充血したり、皮膚の痒みもでてきます。

そのため血液中のリンが高くなった場合は、合併症が問題となりますので早めの対応が必要となります。

慢性腎不全(CKD)の患者さんの場合、2.5〜4.5mg/dl血清リン値の目標とされています。

食事と治療薬

血清リンのコントロールをするためには、食事と薬で対応します。

リンが多い食事をコントロール

肉、魚、卵、乳製品、大豆はリンが多く含まれます。

特に小魚乳製品はリンが多く含まれますので極力控えた方がよいでしょう。

またカップ麺などのインスタント食品にもリンが含まれています。加熱などの調理でリンの濃度が減ることはありませんので、リンの多い食品を避ける必要があります。

リンの多い食品例

高たんぱく食 肉、魚、大豆製品
乳製品 牛乳、ヨーグルト、チーズ
魚介類 小魚、するめ、桜えび、あさり
加工食品 ソーセージ、ハム、かまぼこ
豆・ナッツ ナッツ、豆
インスタント食品 カップ麺、レトルト食品

リンを下げる治療薬一覧(高リン血症治療薬)

高リン血症の治療に処方される薬です。

どれも作用機序は同じで消化器内で摂取した食品中のリンと結合し、腸管からのリンの吸収を抑え、便からリンを排出させる働きがあります。

 

一般名 商品名
クエン酸第二鉄水和物 リオナ錠
スクロオキシ水酸化鉄 ピートルチュアブル錠
セベラマー塩酸塩 レナジェル錠
フォスブロック錠
炭酸ランタン ホスレノールチュアブル錠
ホスレノール顆粒
沈降炭酸カルシウム カルタン錠
ビキサロマー キックリンカプセル