老人性白内障の初期に進行を抑える目的で処方される目薬がカリーユニ点眼液(一般名:ピレノキシン)です。

「何日分ある?」
「開封した後の期限は?」
「使い方は?」

カリーユニ点眼液を処方された患者さんから薬局で質問を受けることがあります。

患者さんから聞かれる質問を中心にカリーユニ点眼液についてまとめました。

カリーユニ点眼液に関わる疑問を解決し、適正使用に繋がると幸いです。

有効成分

カリーユニ点眼液1ml中に有効成分のピレノキシンが0.05mg含有しています。

ジェネリック医薬品はある?

カリーユニ点眼液自体がジェネリック医薬品となっています。
そのためカリーユニ点眼液のジェネリック医薬品は存在しません。

作用機序(メカニズム)

カリーユニ点眼液は水晶体の蛋白が変性するのを抑え、白内障の進行を抑えます。

白内障は水晶体の水溶性蛋白に「キノン体」という物質が結合することで蛋白が変性し水晶体が白く濁っていくと考えられています。

カリーユニ点眼液は水溶性蛋白にくっつくことで「キノン体」が結合するのを邪魔する作用があります。

このようにカリーユニ点眼液は「水晶体が濁っていくのを抑える」=「白内障の進行を抑える」働きがあります。

根本的な治療になる?

カリーユニは進行を抑える薬です。
すでに進行した白内障を根本的に治療することはできません。

使用方法(用法・用量)

通常は1回1〜2滴を1日3〜5回点眼します。

主治医から指示がある場合はそちらの指示に従うようにしましょう。

カリーユニは「懸濁性(けんだくせい)」の目薬ですので使用前はよく振ってください。

清潔な手で下まぶたを引き、1〜2滴ほど垂らした後、1〜5分間はまばたきをせず目を閉じるようにしましょう。

容器の先端が目につかないように注意してください。

他の目薬との併用・順番は?

ヒアルロン酸の入ったヒアレイン点眼液や、ビタミン剤のサンコバ点眼液、抗菌薬のクラビット点眼液などが併用されるケースがあります。

基本的には「懸濁性の目薬を後に使用する」となっていますので、懸濁していない目薬と併用する場合は他の目薬を点眼した後、5分間隔をあけてカリーユニを使用するのがいいでしょう。

タリビッド眼軟膏などの「眼軟膏」や「ゲル化」する目薬を併用する場合は吸収の低下を防ぐために最後に使用しなけばいけません。

主治医から指示がある場合はそちらに従うようにしてください。

開封後の期限は?

一般的には開封後は1ヶ月以内に使い切ることとされています。
たとえ使用期限内で開封後1ヶ月経った場合は廃棄するようにしましょう。

何滴使用(何日分)できる?

「カリーユニは何日分使用できますか?」

薬局でも患者さんから聞かれることがよくあります。

目薬の1滴はおよそ30~50µL(0.03~0.05mL)とされています。

1滴量50µL(0.05mL)だとした場合、カリーユニ点眼液(5ml)は100滴使用できる計算になります。

1日4回両目1滴で使用する場合、

100÷8=12.5

1本で12.5日分使用できる計算になります。