花粉やハウスダストなどによるアレルギー性結膜炎に処方される目薬がリザベン点眼液です。

リザベン点眼液について作用機序やコンタクトレンズの上からの点眼、使い方の注意点についてまとめました。

有効成分

リザベン点眼液1ml中には抗アレルギー薬のトラニラストが5mg含有されています。

ジェネリック医薬品について

リザベン点眼液には薬価の安いジェネリック医薬品が存在します。

  • アレニスト点眼液
  • トラニラスト点眼液「FFP」
  • トラニラスト点眼液「JG」
  • トラニラスト点眼液「SN」
  • トラニラスト点眼液「TS」
  • トラニラスト点眼液「サワイ」

先発品と比べて添加物に違いはありますが、有効成分や効能・効果は全く同じです。

またリザベン点眼液と同じ先発医薬品としては

  • トラメラス点眼液
  • トラメラスPF点眼液

が日本点眼薬研究所さんから販売されています。

PFとは防腐剤フリーの意味で「ベンザルコニウム塩化物」が入っていないという意味があります。

作用機序(メカニズム)

作用機序について説明する前にアレルギーが起こるメカニズムについて説明します。

花粉やほこりなどのアレルゲンが体内に入ると、体は外敵とみなし攻撃をスタートします。

この攻撃が過剰になるとアレルギー症状がでてしまいます。

花粉症は即時型(Ⅰ型)アレルギーと言われ、体の中にアレルゲンが入ると血液中のIgE抗体と結合します。

すると外敵を攻撃するために肥満細胞からヒスタミンロイコトリエンなどの化学伝達物質(ケミカルメディエーター)が放出されます。

これらの化学伝達物質(ケミカルメディエーター)によって目のかゆみや充血が引き起こされてしまいます。

リザベン点眼液は肥満細胞から、ヒスタミン、ロイコトリエンなどの化学伝達物質(ケミカルメディエーター)の遊離を抑えることで抗アレルギー作用を示します。

使い方(点眼方法)

通常の用法・用量は1回1~2滴を1日4回(朝,昼,夕方及び就寝前)で点眼します。

容器の先が目につかないように注意しましょう。

他の目薬と併用する場合は基本的には5分以上間隔をあけなければいけません。

保存方法(室温?冷蔵庫?)

リザベン点眼液は室温保存になっています。

冷蔵庫に保存すると結晶が析出することがあるため、冷蔵庫での保管は避けなければいけません。

コンタクトレンズの上から点眼できる?

コンタクトレンズを装着時の点眼についてリザベン点眼液の添付文書には注意書きの記載はありません。

しかし添加物にはコンタクトレンズに吸着し角膜に炎症を起こす「ベンザルコニウム塩化物」が含有されています。

Drによって判断が分かれますが、薬学的にはリザベン点眼液はコンタクトレンズを外して点眼するのが望ましい薬剤です。

リザベン点眼液と同じ成分で防腐剤のベンザルコニウム塩化物が入っていない「トラメラスPF点眼液」が日本点眼薬研究所さんから販売されています。

妊娠・授乳中の使用

妊婦さんへの使用について製薬メーカーの資料では下記のようになっています。

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので,妊婦(特に約3カ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。
[動物実験(マウス)で,本剤の経口大量投与により,骨格異常例の増加が認められている。]

引用元 リザベン点眼液 インタビューフォーム

授乳中については添付文書への注意書きはありません。