中耳炎や副鼻腔炎、溶連菌の感染時などに処方される抗生物質がサワシリン細粒(成分名:アモキシシリン)です。
サワシリン細粒は1回に飲む量が多いことから、
「どうやって飲ませたらいいの?」
「サワシリン細粒は何に混ぜたらいい?」
という質問を受けることが多くあります。
サワシリン細粒について薬局でよく聞かれる質問についてまとめてみました。
サワシリン細粒の味は?
サワシリン細粒の味は甘いオレンジ味がついています。
小児への飲ませ方
小さいお子さんの場合、水に混ぜて、スプーンやスポイトなどで飲ませるか、水を数滴たらしてペースト状にし上あごか、内ほほに塗ります。
上あごや内ほほに塗った後は水やぬるま湯、ジュースなどを飲ませてください。
粉薬がある程度飲めるような場合は、そのまま飲むか、嫌がる時はリンゴジュースやオレンジジュース、ポカリスエット、アクエリアスなどのスポーツ飲料、アイスクリームなどに混ぜると相性がいいです。
また溶かしたり、混ぜた場合は苦味が出やすくなりますので、早めに飲ませてください。
1回に飲む量が多いので少しずつ飲ませましょう。
副作用は?
下痢、悪心、 嘔吐、食欲不振といった消化器系の副作用が多いです。
耐性菌を防ぐためにも多少の下痢ならしっかりと飲み切った方がよいでしょう。
また発疹が出た場合は、必ず医療機関にサワシリンで発疹が出たことを伝えてください。
下痢の副作用がでた場合
下痢、軟便の副作用の確率が最も高いのですが、もし、水のような透明な下痢になれば主治医や薬剤師に相談してください。
食欲がなく食事が摂れない場合は?
サワシリン細粒は胃を荒らす薬ではないので、食事が摂れない場合は無理に食べさせず、そのまま薬を飲ませてあげてください。
無理に食べさせて、薬を飲ませた場合、薬を吐いてしまうことも多くあります。
ジェネリック医薬品は存在する?
サワシリン細粒10%にはジェネリック医薬品はありませんが、同じアモキシシリンが10%入った抗菌薬は存在します。
- パセトシン細粒10%
- ワイドシリン細粒10%
- アモリン細粒10%
- アモキシシリン細粒10%「タツミ」
もう少し詳しく知りたい方へ
サワシリン細粒についてより詳しく知りたい方のために、適応する細菌、症状、用法・用量について記載しました。
適応菌・適応症
適応する細菌は下記のとおりです。
サワシリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、ヘリコバクター・ピロリ、梅毒トレポネーマ
また適応症は
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱、胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症
となっています。
用法・用量
小児への用法・用量
アモキシシリン水和物として、通常1日20~40mg(力価)/kgを3~4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量として最大90mg(力価)/kgを超えないこと。
引用元 サワシリン細粒添付文書
サワシリン細粒1gにはアモキシシリン水和物が100mg含まれています。