口唇ヘルペス性器ヘルペスの時に処方される塗り薬がゾビラックス軟膏やゾビラックスクリームです。

アシクロビルという有効成分が入っており、アシクロビルにはヘルペスウイルスの増殖を抑える作用があります。

ゾビラックス軟膏・クリームについて塗り方や妊娠・授乳中の使用、市販薬についてまとめてみました。

ゾビラックス軟膏・クリームの塗り方

厚生労働省に定められているゾビラックス軟膏・クリームの用法・用量は

通常、適量を1日数回塗布する

となっています。

処方箋でも1日数回塗布となっていることが多く

「具体的に何回塗ったらいいの?」

と薬局で患者さんから聞かれることがあります。

製薬メーカーの有効性や安全性の実験では1日3〜5回でデータをとっているため、特に回数の指示がなければ1日3〜5回が一般的な使用回数になります。

特に入浴後は必ず使用するようにしましょう。

口唇ヘルペスや性器ヘルペスの場合、手を清潔にした状態であれば指で直接塗って問題ありませんが、気になる方は綿棒で塗ることをオススメします。

またゾビラックスは正常な皮膚には作用しませんので、症状が出ている部分よりやや広めに塗るのがよいでしょう。

口の中に入っても大きな害はありません。

妊娠・授乳中の使用

妊婦さんへは「治療の有益性が危険性を上回る場合のみOK」となっています。

妊娠中や妊娠の可能性がある場合は必ず主治医に伝えるようにしましょう。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ラット)の妊娠10日目に、母動物に腎障害のあらわれる大量(200mg/kg/day以上)を皮下投与した実験では、胎児に頭部及び尾の異常が認められたと報告されている]

引用元 ゾビラックス軟膏・クリーム インタビューフォーム

また授乳中の場合は添付文書に注意書きはなく「授乳を中止することなく使用して問題ありません。」と指導されるケースがあります。

帯状疱疹には効果ある?

ゾビラックス軟膏、ゾビラックスクリームは口唇ヘルペスや性器ヘルペスなど単純疱疹のみの効能・効果となっており、帯状疱疹には適応がありません。

市販や通販では売っている?

ゾビラックス軟膏とゾビラックスクリームの有効成分であるアシクロビルが同じ濃度入った市販薬が販売されています。

しかし、市販薬は口唇ヘルペスの再発のみでしか使用ができず、初めて口唇ヘルペスになった場合や性器ヘルペスでの使用は適応外となっています。

市販薬の有効成分と濃度はゾビラックスと同じですが、初めての口唇ヘルペスや性器ヘルペスが疑われる場合は自己判断での使用は避けるようにしてください。

アクチビア軟膏がゾビラックス軟膏の市販薬

ゾビラックス軟膏と同じ軟膏タイプの市販薬がアクチビア軟膏です。

口唇ヘルペスの再発のみに使用が可能となっており、初めての口唇ヘルペスや、性器ヘルペス(再発も含む)には使用しないこととなっています。

有効成分は医療用医薬品のゾビラックス軟膏と同じ濃度であるアシクロビルが1g中に50mg含まれていますが、性器ヘルペスや、初めての口唇ヘルペスの場合は自己判断が難しいことから、市販薬では「口唇ヘルペスの再発」のみ使用することとなっています。

 

 

ヘルペシアクリームがゾビラックスクリームの市販薬

ゾビラックスのクリームタイプの市販薬がヘルペシアクリームです。

ヘルペシアクリームもアクチビア軟膏と同様に「口唇ヘルペスの再発」のみ使用が可能となっています。

有効成分であるアシクロビルはゾビラックスクリームと同じ量が入っています。

しかし、初めての口唇ヘルペスや性器ヘルペスは判断が難しいことから自己判断での使用は避けるようにしてください。